P2 2 SIP4D(基盤的防災情報流通ネットワーク)概念図(防災科研資料より) 560x411 - 《 2023特別構成 第2弾 防災DX-2 》<br>災害の全フェーズを”クロスビュー”

 東日本大震災後、またICTの進展を背景に、官民において「災害情報システム」の標準化をめぐる動きが急となった。つまり、災害応急対策を決定・実施するにあたって、災害に関する情報をいかに的確かつ迅速に、収集、伝達、そして共有すべきかが防災・減災に向けた重要課題となったのだ。
 その研究開発の成果として防災科研は、2016年熊本地震、2017年九州北部豪雨に対して「府省庁連携防災情報共有システム(SIP4D)」を適用……

P1 防災クロスビュー(bosaiXview)「首都圏における面的推定震度分布」より「2021年10月7日 千葉県北西部を震源とする地震(M5 560x307 - 《 2023特別構成 第2弾 防災DX-1 》<br>「防災DX」はなにをめざすか

 「DX」という言葉を最近よく耳にする。これは「デジタルトランスフォーメーション」のことだ。英語のDigital Transformationは「X-formation」と表記されることから、頭文字を取ってDXと略されるようになった。
 わが国で「DX」という用語の本格的デビューは、経済産業省が2018年、日本企業もデジタルトランスフォーメーション(以下、「DX」)を進めるべきであるとして、「DX推進ガイドライン」を公開したことに始まる……

P6 1 気象庁「関東大震災から100年」(ロゴ) 560x155 - 気象庁「関東大震災から100年」<br>  特別サイト開設

 本年2023年は、首都圏に甚大な被害をもたらした1923年関東大震災から100年にあたる。本紙は直近記事で「関東大震災から100年」を特集した(2023年1月4日付け~)。過去の大災害から学び、地震・津波を含む大規模複合・都市災害の様相を呈した関東大震災の再来に想像力をもって備えるために、本年は通年で各種啓発イベントが行われることになる……

image 宮城前の避難民を描いた油絵(国立科学博物館所蔵) 560x280 - 《 関東大震災100年 特別構成 4 》<br>災害史上最悪の教訓

 本紙1月4日付け「《関東大震災100年 特別構成 1 》災害周年に甦る災害教訓」の冒頭にある「関東大震災映像デジタルアーカイブ」公式HP内の「コラム:沼田 清氏(写真編集者)」によると――沼田氏は2012年秋、東京都慰霊協会が、翌年の関東大震災90周年に向けて付属の復興記念館の展示をリニューアルすることを決め……

P4 1 関東大震災100年(東京都 ロゴ) 560x346 - 《 関東大震災100年 特別構成 3 》<br>首都直下地震想定のいま

 東京都は昨年6月、マグニチュード(M)7クラスの首都直下地震の都内の被害想定を10年ぶりに見直し、公表した。新たな被害想定では、「都心南部」でマグニチュード(M)7.3の直下型地震が発生した場合、都内の死者は最大で6148人、揺れや火災による建物被害は19万4431棟にのぼると推計(いずれも冬・夕方、風速8m/s)した……

P3 3 関東大震災(1923)と元禄地震(1703)時の津波の高さ 560x391 - 《関東大震災100年 特別構成 2 》<br>通底する災害要因

 わが国で発生した大災害のうち、とくに現代の大災害では、これらを契機に今日の防災対策を方向づける数々の法整備がなされてきた。
 例えば、伊勢湾台風を機に災害対策基本法が制定され、阪神・淡路大震災では耐震改修促進法、被災者生活再建支援法などが制定された。また被災地支援に多くのボランティアが参集したことから「ボランティア元年」とも言われ……

P2 2 吉田初三郎「関東震災全域鳥瞰図」の一部 560x278 - 《関東大震災100年 特別構成 1 》<br> 災害周年に甦る災害教訓

 私たちは大災害の教訓を振り返るために「周年」ごとに、その記憶を思い返し、教訓を継承すべく努力を積み重ねてきた。「災害周年」とは、その意味において、決して一過性の暦上の記念日ではなく、自然災害を思い起こし、その教訓を検(あらた)め、新たな防災意識の継承と更新の日として銘記されるべき日、あるいは年となる。言うまでもなく災害経験・被災体験は多くの人びとにとって低頻度であり、大規模災害ともなれば、私たちは一生のうち一度も経験することがないかもしれない。しかし……

私たちも防災士です。

 防災士研修センターは「防災士制度」発足以来、全国各地で年間80回以上の研修を実施し、自治体や企業。個人でご参加された多くの受講生から高い評価と信頼を頂いております。防災士研修受講修了者のうち、約半数の方が当センターの研修を受講されています……

 毎年のことながら、2022年もわが国では全国各地で災害が起こった。それでもいわゆる多数の死傷者を出す大規模災害はなかったということは、比較的穏やかな年だったと言えるかもしれない(ただし、大災害ではなくても被災者一人ひとりにとっては被災は重大事であることは言うまでもない)……