関東大震災100年の本年の夏休み、その発災日がわが国の「防災の日」となった9月1日を前に、近刊・2冊の関東大震災関連本を紹介する。それぞれ大震災について、異なる視点からの興味深い分析と教訓が得られるに違いない――
資料、データ
本年は、1923年9月1日に発生した関東大震災から100年を迎える節目の年。関東大震災でなにが起こったのかを振り返り、切迫する首都直下地震等の巨大地震に対して、行政、民間企業、市民等が連携した今後のまちづくりやインフラ整備をいかにしていくべきかを考えるシンポジウムと、関東大震災の歴史や最新の防災技術を学べる特別企画展が開催される……
気象庁は去る7月10日、エルニーニョ監視速報(No.370/2023年6月の実況と2023年7月〜2024年1月の見通し)を発表、「春からエルニーニョ現象が続いているとみられ、今後、秋にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高い(90%)」とした。報道ではさらに規模の大きな「スーパーエルニーニョ」になる恐れもあるとされている。世界的に異常気象をもたらすとされる「エルニーニョ現象」とはなにか……
損害保険各社が入る損害保険料率算出機構は6月28日、火災保険加入者が付帯できる水害補償について、災害発生のリスクに応じた地域別5区分の保険料を設定すると発表した。火災や風災などの補償と合わせた保険料全体で最大約1.2倍の格差を設ける……
気象庁「防災気象情報に関する検討会」の指摘を受け、気象庁は去る5月23日、平時から気象災害発生時の状況を振り返り、今後の防災対応に活かすことができるよう、当時の気象庁ホームページにどのような防災気象情報や気象データが掲載されていたかをまとめて閲覧できるページ「過去の主な災害時の情報発表状況」を公開した……
「2023(令和5)年版防災白書」が去る6月16日、閣議決定・公表された。2023年は、1923(大正12)年関東大震災から100年の節目の年に当たる。白書は、この100年の災害対策の充実・強化の経緯や、わが国を取り巻く様々な環境の変化を俯瞰することは、今後の災害対策の大きな方向性を考えるうえで有意義であるとし、「特集1」とて、「関東大震災と日本の災害対策」をテーマに取り上げている(「特集2」は「2022年度に発生した主な災害について」)……
去る6月2日深夜から3日にかけて、和歌山県北部の一部や愛知県東部、静岡県西部・東部で、また3日は茨城県南部で、100年に一度より“まれ”という大雨が降った。静岡県で降った雨は24時間雨量が500mmに達した地域もあり、100年に一度より頻度が低い「まれな雨」との分析もあった。「100年に一度」とはどういう雨だろうか……
中央防災会議・幹事会が去る5月23日、北海道から東北地方の太平洋沖にある日本海溝・千島海溝の巨大地震に備え、応急対策に関する具体的な計画を決定した。警察、消防、自衛隊から最大で計15万人規模の広域応援部隊を派遣し、想定される被害規模に応じて北海道に7割、青森、岩手、宮城の東北3県に3割を送る計画だ……
復興庁と株式会社JTBは、青森県、岩手県、宮城県、福島県の東日本大震災の伝承施設を紹介し、実際に現地に足を運んで、東日本大震災の教訓から災害を知り、備えを学ぶ一環として、「るるぶ特別編集『東日本大震災伝承施設ガイド』」を先ごろ発行した……
宮城県は、2019年度(令和元年度)から22年度にかけて実施した「東日本大震災復興検証事業」において、震災の復旧・復興事業に携わった職員及び関係者へのインタビュー調査を行うとともに、テーマごとにとりまとめた冊子『みやぎの3.11〜「現場編」・「回顧編」』を先ごろ完成させ、去る4月21日に公開した……
石川県能登地方で5月5日14時42分ごろ、M6.5の地震が発生。震源の深さは12kmで、石川県珠洲市(すずし)で震度6強を観測したほか東北地方から中国・四国地方にかけて震度5強~1を観測。この地震で屋根を修理していた男性1人が転落して死亡した。石川県内で住宅や神社の鳥居が倒壊するなどの被害が出た。同日5日21時58分ごろに再び同地方でM5.9の地震があり、珠洲市で最大震度5強を観測した……