tenki.jpより「日本付近の気象衛星(過去の天気:2020年07月)」より

 本年(2020年=令和2年)7月3日以降、熊本県を中心に九州や中部地方など日本各地で集中豪雨が発生、気象庁は7月9日現在進行中の大雨災害について「令和2年7月豪雨」と名づけた(本紙表記は「2020年7月豪雨」)。
 この命名は、気象庁が顕著な災害をもたらした自然現象について、後世に経験や教訓を伝承すること、災害発生後の応急・復旧活動の円滑化を図ることなどを目的として定めるもので、「令和2年7月豪雨」は、初めて現在継続中の災害事象への命名となっている……

石川県 いしる鍋

 石川県の白山を源流として日本海へ流れる手取川(一級河川)は、幹川流路延長が72㎞、流域面積が809平方㎞の県最大の河川です(国土交通省ホームページ、以下HP「北陸の一級河川」参照)。手取川が運んだ土砂はやがて加賀平野に1万7000ha(ヘクタール)もの広大な手取川扇状地を作り出しました。
 昔から水はけが良すぎたことや氾濫や日照りが度々発生して川沿いに住む人々を悩ましてきました……

日降水量200mm以上の年間日数と1時間降水量50mm以上の年間発生回数の推移

 「2020(令和2)年版国土交通白書」が6月26日に閣議に報告・公開された。国土交通省の施策全般に関する年次報告で毎年公表されるものだ。本年度版のタイトルには「国土交通省20年目の挑戦 ~発足からこれまでを振り返り、今後、国土交通省が向き合うべき課題と方向性を展望~」とある。国土交通省は、防災に深くかかわる組織・機関でもあり、本紙の情報収集活動のなかで国土交通省(気象庁を含む)が発信する各種防災関連情報への目通しは必須となっていることから、特別企画としてこれを取り上げる……

 「タイムライン(防災行動計画)」とは、台風や大雨の水害などで想定される災害に対し、事前に防災関係機関が連携して状況を予め想定・共有したうえで、「いつ」、「誰が」、「なにをするか」を明確にして、防災行動とその実施主体を時系列で整理した計画である。
 2012年に米国ニューヨーク市を襲ったハリケーン・サンディの際、被災した自治体が住民避難対策で「タイムライン」を適用して被害を最小限にとどめたことから注目され……

「周年災害」は2005年1月から掲載を開始しましたので、2014年12月でちょうど10年となりました。しかし災害は終わってはいません。そこで次の10年をめざして2015年1月から連載を続けております……

「周年災害」は2005年1月から掲載を開始しましたので、2014年12月でちょうど10年となりました。しかし災害は終わってはいません。そこで次の10年をめざして2015年1月から連載を続けております……

 国立研究開発法人防災科学技術研究所(以下「防災科研」)が、首都圏のリアルタイム極端気象情報(雨・風・雷・ひょう)をまとめ、地図に重ねて閲覧できるシステム「ソラチェク」(SORA CHECK)を開発し、去る6月22日から公開・運用している……

 政府は去る6月12日、「2020年版防災白書」を閣議決定・公表した。特集は、「連続する災害 ~防災意識社会の構築に向けて~」で、2019年台風第15号・第19号など一連の大雨災害の 概要と対応、検証のほか、住民の避難行動対策、南海トラフ巨大地震、地球温暖化による激甚 災害の多発傾向などへの防災対応について記述している……