気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第58回総会が去る3月13日20日、インターラーケン(スイス連邦)で開催され、IPCC第6次評価報告書(AR6)統合報告書の「政策決定者向け要約(SPM)」が承認されるとともに、同報告書の本体が採択された……


 気象庁は先ごろ、気象庁観測データをもとに、「大雨や猛暑日(極端現象)などのこれまでの変化」について2022年のデータを追加し、同庁ホームページで公表した。それによると、「1980年頃と比較して、最近の10年間は大雨の発生頻度がおおむね2倍に増加している」という。
 1976年から2022年の、1時間降水量80mm以上、3時間降水量150mm以上、日降水量300mm以上など、強度の強い雨が降った回数を集計、分析した。これらの変化には「地球温暖化が影響している可能性がある」としている……

 東京都は先ごろ、「東京湾沿岸海岸保全基本計画〈東京都区間〉」の改定案をとりまとめ、気候変動の影響による平均海面水位上昇が顕在化しつつあることから、防潮堤の高さを大幅に引き上げる。東京都は、将来の海面上昇量を、2019年の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のシナリオに基づき、上限として2100年時点の0.6m上昇と設定。また海面上昇により、南海トラフ地震での想定津波高を引き上げる必要があると判断……


 エジプトのシャルム・エル・シェイクで11月6日から開催されていた国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)は、会期を延長して11月20日、「シャルム・エル・シェイク実行計画」に合意して閉幕した。
 COP27の主な論点となったのが、気候変動による「損失と損害」(Loss and Damage)に対する補償……


 今年は本州各地域や四国、九州で記録的な早さで6月中に梅雨明けしたが、7月は各地で梅雨に逆戻りしたような不順な天候が続き、激しい雨による被害も相次いだ。
 8月に入って3日からは、日本海から北陸地方を通って日本の東にのびる前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、西日本から北日本で大気の状態が不安定となり、局地的に雷を伴った非常に激しい雨が降った。さらに……

 ヨーロッパ西部を中心に、7月上旬から顕著な高温が続いた。スペイン南部のコルドバで、7月12日、13日に最高気温43.6℃、フランス南部のトゥールーズでは、7月17日に最高気温39.4℃を観測したという。また、イギリス東部のコニングスビーでは、7月19日に暫定値で最高気温40.3℃を記録(イギリス気象局)、2019年7月25日にイギリス南東部ケンブリッジで観測されたイギリスにおける最高気温の記録(38.7℃)を更新した……

 地球が砂漠化していると言われるが、国連環境計画(UNEP:United Nations Environment Programme)がこのほど公表した「Sand and Sustainability(砂と持続可能性)〜危機を回避するための10の戦略的提言〜」報告は、人類は「砂不足」の危機に直面していると、真逆の警告を発している……

 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第55回総会及び同パネル第2作業部会(WG2)第12回会合が本年2月14日から2月27日にかけてオンラインで開催され、IPCC第6次評価報告書(AR6)WG2報告書(「AR6/WG2報告書」)の政策決定者向け要約(SPM:Summary for Policymakers)を承認、同報告書の本体等が受諾された……


 英国グラスゴーで開かれていた「国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)」は11月13日、産業革命前からの気温上昇を1.5度に抑える努力を追求するとした「グラスゴー気候合意」を採択して閉幕した。条件付きでの石炭火力発電の削減、化石燃料の補助金廃止も初めて明記し、各国が連携して対策を加速させることを確認したが、これをどう実現していくか具体策が問われることになる……

 国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が、「第1作業部会」による地球温暖化の「自然科学的根拠」をまとめた「第6次評価報告書」を去る8月9日に公表し、今後20年以内に産業革命前からの気温上昇がパリ協定の目標である1.5度に達する可能性があること、そして、温暖化の原因は人類が排出した温室効果ガスであることについて従来の表現より踏み込んで「疑う余地がない」と断定したことは記憶に新しい。
 昨日10月31日、国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が、英国グラスゴーで始まった……

 国連の専門機関、世界気象機関(WMO:World Meteorological Organization)が8月31日、報告書を発表し、1970~2019年の50年間で気候変動や異常気象、または水の危険に関連する災害などを背景に、干ばつや洪水といった気象災害が5倍に増えたと警告。この間に報告された1万1000件を超える気象災害で200万人以上が死亡し、経済的な損失は3兆6400億ドル(約400兆円)にのぼった……