地盤工学会関東支部の研究委員会グループ(委員長:伊藤和也)が、自然災害に対する安全性指標「GNS(Gross National Safety for natural disasters)」の開発を進めている。経済分野で用いられるGDP(国内総生産)やGNP(国民総生産)、国民の幸福量指標であるGNH(Gross National Happiness *ブータンが提唱)のような統一指標を自然災害への防災減災対策にも適用しようというもので、都道府県レベルのGNSを、2015年、2017年に公表。また、2019年には、市町村レベルのGNSについて関東地方をとりまとめた……

 不動産開発の森ビルが設立した森記念財団 都市戦略研究所がこの8月24日、「日本の都市特性評価(JPC:Japan Power Cities) 2021」(都市総合力ランキング)を公表した。これは本年10月中旬の発行予定の「日本の都市特性評価 DATABOOK 2021」の概要版で、2021年の結果・分析の一部や指標定義などを、図表を用いて分かりやすく紹介したもの……

 国土地理院では、2019(令和元)年6月から「自然災害伝承碑」を地図に掲載し、災害教訓を周知・普及する取組みを行っている。公開開始以来、市区町村による申請や都道府県・地方整備局等の情報提供などにより、ウェブ地図「地理院地図」への掲載数を着実に増やし、去る7月16日に追加した15基で1000基に到達した……


 岡山大学学術研究院教育学域の宇野康司教授(地球科学領域)、愛知大学経営学部の古川邦之教授らの研究グループがこのほど、地質学と物理学に基礎を置いた古地磁気学と呼ばれる手法でのアプローチで、約1億1000万年前の吉備高原で堆積した地層が保持する磁化情報を分析して、西南日本の古地磁気極移動曲線を確立。
 そのデータと安定的なアジア大陸内部データとの比較を行った結果、吉備高原およびその周辺地域が約1億1000万年前以降4000万年間にわたり、地殻変動の観点から安定的であったことを示したと発表した……

 なぜ山に登るか――そこに山があるから。ではなぜそこに山があるのか?
 京都大学大学院文学研究科教授で元人気予備校講師だったという著者・水野一晴さんは、調査・研究で、南アルプス、桜島、スイスの氷河、キリマンジャロ、さらにはイースター島やマダガスカルなどなど、日本全国津々浦々と海外50カ国以上を訪れた経験を持つという。本書は著者が現地で出くわした“地理の不思議”を、現地調査や文献調査によって謎解きをし、記述した名講義だ……


 今年も7月に入って静岡県熱海市などで大きな水害・土砂災害が起こった。大雨特別警報級の豪雨がここ数年、7月上旬に連続して起きている。なぜ7月に豪雨災害が起こるかについて、近年の災害例では、積乱雲が次々とできて帯状に連なって大雨をもたらす「線状降水帯」が発生したことが要因として指摘されている。
 局地的な集中豪雨をもたらす「線状降水帯」については1990年代から専門家によって観測・確認されていたが、近年、これが頻繁に発生して大きな災害を引き起こしたことから報道メディアも注目するようになり、その結果、一般にも気象用語として浸透してきた……

 国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下「産総研」)地質情報研究部門の研究グループ(中澤 努・研究グループ長)が、東京都心部の地下数十メートルまでの地質構造を3次元で立体的に見ることができる次世代地質図「3次元地質地盤図~東京23区版~」を完成させ、去る5月21日から、ウェブ上で公開している。
  従来の平面の地質図では都市部の地下の地質構造を的確に表現することはむずかしかったが、今回、5万地点に及ぶ大量の調査データを独自に開発した3次元モデリング技術で解析することで、東京都心部の詳細な地下地質構造を立体的に可視化した……

 政府は去る6月11日、「2021年版防災白書」を閣議決定・公表した。白書はわが国の防災の方向性を知り、豊富な資料・データを活用できる法定報告書で、特集(全3章で構成)と1~3部、附属資料で構成されている。
 巻頭特集は、「新型コロナウイルス感染症の影響下における災害対策」で、新型コロナウイルス感染症の感染状況を踏まえた避難所の対策、新型コロナウイルス感染症の感染状況を踏まえた物資の確保など、感染状況を踏まえた防災対策を今後も維持・向上していく必要があるとした……