「日本の都市特性評価-2021」の対象都市・国内138都市と東京23区-1

森記念財団都市整備研究所が「都市総合力ランキング」を公表

都市特性評価 138都市の「強み・魅力」

P4 1 「日本の都市特性評価(JPC:Japan Power Cities) 2021」表紙より - 「日本の都市特性評価」(都市力)
日本の都市特性評価 2021 概要版

 不動産開発の森ビルが設立した森記念財団 都市戦略研究所がこの8月24日、「日本の都市特性評価(JPC:Japan Power Cities) 2021」(都市総合力ランキング)を公表した。これは本年10月中旬の発行予定の「日本の都市特性評価 DATABOOK 2021」の概要版で、2021年の結果・分析の一部や指標定義などを、図表を用いて分かりやすく紹介したもの。

 「日本の都市特性評価」は「各都市の都市政策立案に資することを目的に、日本の各都道府県における主要都市を対象に、都市の力を相対的かつ多角的に分析し、“強みや魅力”といった都市特性を明らかにした」もので、県庁所在地と政令指定市、人口17万人以上の自治体の計138都市(東京23区は除く=後述)が調査対象。評価手法は、都市の力を構成する要素として6分野(経済・ビジネス、研究・開発、文化・交流、生活・居住、環境、交通・アクセス)を設定し、それらの主要な要素である26指標グループ、さらにそれらを構成する86指標を選定して、総合的に点数化してランキング化している。

 都市総合力ランキングで1位は大阪市(前年2位)、2位は京都市、3位は福岡市。以下、4位・横浜市、5位・名古屋市、6位・神戸市、7位・仙台市、8位・金沢市、9位・松本市、10位・札幌市などと続く。
 大阪市はコロナ禍を機に行政手続きのオンライン化が進んだことが高評価となった。

P4 2 「日本の都市特性評価 2021」の対象都市・国内138都市と東京23区 1 - 「日本の都市特性評価」(都市力)
「日本の都市特性評価 2021」の対象都市・国内138都市と東京23区
P4 3 「指標の定義」より - 「日本の都市特性評価」(都市力)
「日本の都市特性評価 2021」の「指標の定義」より「安全・安心」内の「災害時の安全性」

 東京23区も同じ手法で調べられており、1位は千代田区、2位は港区、3位は中央区で順位に変動なし。3区とも合計スコアでは大阪市を上回るが、同研究所では「調査の趣旨は、強み・魅力など都市特性を明らかにするもので、東京23区は別枠」としている。

 なお、「防災」は「生活・居住」の7指標のうち「安全・安心」のなかのさらに「災害時の安全性」指標にある。わが国の国策ともなる「防災」の扱いにしては全86指標のうちのひとつとは――軽すぎる感を否めない。防災の主流化は不動産開発の”強み・魅力”を削ぐ指標だからだろうか。

森記念財団:日本の都市特性評価 2021 概要版

〈2021. 09. 02. by Bosai Plus

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