環境省は、地球温暖化が進行した世界で過去の台風と同様の台風が襲来した場合の影響について評価した結果を、去る7月21日、公表した。2019(令和元)年東日本台風(台風第19号)と2018(平成30)年台風第21号を対象に、スーパーコンピュータを用いたシミュレーションを実施し、降水量や河川流量、風速や高潮などの変化を分析した……

 気象庁は去る7月10日、エルニーニョ監視速報(No.370/2023年6月の実況と2023年7月〜2024年1月の見通し)を発表、「春からエルニーニョ現象が続いているとみられ、今後、秋にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高い(90%)」とした。報道ではさらに規模の大きな「スーパーエルニーニョ」になる恐れもあるとされている。世界的に異常気象をもたらすとされる「エルニーニョ現象」とはなにか……

 「防災教育学会 第4回大会」が去る6月10日・11日、関西国際大学 尼崎キャンパス(兵庫県尼崎市)で開催された。今回が4回目の大会で、当日は大学教員・教育関係者・学生など約100人が参加した。防災教育学会は防災の研究者・実践家と教育の研究者・実践家が研究領域を超えて協力し、防災教育をけん引していくという理念のもと、2020年4月に創設……

 地球温暖化の影響で雨量の変動幅が大きくなっている。大雨の頻度が増えるいっぽう、雨が降らない日も増えていて、渇水のリスクも同時に高まっているというのだ。それは世界的にだけではなく、日本国内でもその傾向があり、国や自治体は危機感を高めているようだ……

 政府は去る2月24日、土砂崩れや洪水などの気象予報業務に民間事業者が参加しやすくなる気象業務法の改正案を閣議決定した。気象庁などによる予測技術の審査が通れば、大学や研究機関を含め、民間による気象予報事業者にも、気象予報士がいなくても「予報」ができるようになるというものだ……


 気象庁は先ごろ、気象庁観測データをもとに、「大雨や猛暑日(極端現象)などのこれまでの変化」について2022年のデータを追加し、同庁ホームページで公表した。それによると、「1980年頃と比較して、最近の10年間は大雨の発生頻度がおおむね2倍に増加している」という。
 1976年から2022年の、1時間降水量80mm以上、3時間降水量150mm以上、日降水量300mm以上など、強度の強い雨が降った回数を集計、分析した。これらの変化には「地球温暖化が影響している可能性がある」としている……

 国土交通省は2012年10月、「地震時等に著しく危険な密集市街地」を公表した。「地震時等に著しく危険な密集市街地」とは、密集市街地のうち、延焼危険性または避難困難性が高く、地震時等において最低限の安全性を確保することが困難な著しく危険な密集市街地を言う……


 東京都は1月27日、2023年度一般会計当初予算案を発表、一般会計は前年度比3.1%増の8兆410億円で過去最大となった。災害に備える「TOKYO強靱化プロジェクト」など、都市機能の強靱化に向けた予算は7397億円と22年度当初比で16.1%増額した。関東大震災から100年の節目となる23年度からの10年間で総額6兆円を投じ、防潮堤のかさ上げや調節池の整備を進める……

 防災に関するデジタル技術・ICT(情報通信技術)として、住民レベルでの既存のサービスシステムとしては――エリアメール・緊急速報メールを活用した災害警戒情報の提供、地上デジタルTVを活用した災害情報の配信、ワンセグ放送を活用した災害警戒情報の配信、同報系防災無線での災害情報・避難情報の提供、災害用伝言ダイヤル・伝言サービスでの安否確認、防災メールによる災害警戒情報、ラジオによる災害情報・避難情報の配信などがある。
 だが、あえて「防災DX」という場合、これらを統合した、より使いでのあるシステムがめざすべき「防災DX」像となる……

 改めて、防災の「DX」とはなにか――近年、防災情報システムやアプリを活用した防災ソリューションなど「防災のデジタル化・ITC化」は進んでいるが、それらはあくまで「DX」のための手段であり、「DX」がめざすところは「防災・減災=災害から人の命を守り、財産を保全する」ことにあるはずだ……