ひとたび災害が起こって避難するとして、その生活場所は応急的に「床」となる。一般的にそこは、固く、冷たく、不衛生でもある。要支援者はハンディキャップがあるので立ち上がりが困難な人が多い。トイレの回数を我慢するために水分摂取を減らして脱水症状が出る人や、体勢が変えられず褥瘡(じゅくそう=床ずれ)ができたり、エコノミークラス症候群を発症する人もいて、東日本大震災では、要支援者の「災害関連死」は、総死者数の2割を占めた……


 国の国土強靭化に向けた5つの有識者会議(以下、「WG=ワーキンググループ」)――「デジタル・防災技術WG(未来構想チーム)」、「デジタル・防災技術WG(社会実装チーム)」、「事前防災・複合災害WG」、「防災教育・周知啓発WG(防災教育チーム)」、「防災教育・周知啓発WG(災害ボランティアチーム)」=「1WG+4チーム」がとりまとめた報告書の概要紹介シリーズ・第4回(最終回)は、「防災教育・周知啓発WG(災害ボランティアチーム)」(座長:栗田暢之・NPO全国災害ボランティア支援団体ネットワーク代表理事)を取り上げる……


 株式会社プラネックス(東京都墨田区)が7月1日「国民安全の日」を期して、『「在宅避難生活のススメ」家族を守る・・・さとう家の場合』の販売を開始した。
 プラネックスは創業から30年以上にわたり、住宅建築現場の労働災害防止をメインに安全教育教材の制作・販売に携わってきた。同社社長・川内一毅さんは、住宅企業が耐震性の高い安全な家を建てても、居住者の「住まい方」ひとつで大規模災害時に家具の転倒や火災などで生死を分けてしまう現状に、今後は居住者の安全もサポートしたいと考えた……


 コロナ禍が続くなか、災害時の避難所での密集空間での感染防止や避難者たちのプライバシー確保、ストレスの軽減などの課題解消に向けて、株式会社サガシキ(佐賀市)はダンボール、パッケージ製造のノウハウを活かした『ハコデカグ』シリーズを開発し、2020年6月から株式会社Amazing Day(東京都港区)を通じて販売してきた……


 株式会社トライフ(横浜市)「オーラルピースプロジェクト」は、さまざまな社会課題を歯磨き・口腔ケアの観点から解決をめざすユニークな特集ページを開設した。
 これは、医学博士・歯学博士・獣医学博士・歯科衛生士・介護士・言語聴覚士をはじめとした専門家による知見を踏まえ、実際の臨床現場や家庭においての歯磨き・口腔ケアについて、また成分や製品の選び方など……


 みえ防災・減災センターが、主に小学校高学年を対象に、災害が起こった時の避難所での生活をイメージでき、「避難所とはどのような場所か、避難所ではどういう課題が起き、それに対してどのような取組みがされているか」といった避難所の基本的な知識を楽しく学ぶことを目的としたカード・イメージゲーム「ひなんじょなんナン?」と防災DVDを製作、公開した……

 昨年(2020年)12月25日に、「2021~25年度の第5次男女共同参画基本計画」が閣議決定された。新設の22項目を含む、政治経済や地域、教育など11分野を中心に89項目で女性登用の数値目標を策定。いっぽう、政治家や経営者などのリーダー層を指す「指導的地位」に就く女性の割合については、全体的な目標として「2020年代の可能な限り早期に30%程度」と掲げ直し、最長10年程度先送りした……

 新型コロナウイルス感染症の流行にともない、災害時の避難や避難所における感染症対策が急務となっている。特定非営利活動法人アジアパシフィックアライアンス・ジャパン(A-PADジャパン/代表理事:大西健丞 本部:佐賀県佐賀市)は去る11月6日、感染症から身を守る個人用の衛生キットを災害時に全国の避難所へ寄贈するための新たなプロジェクトを開始した……


 近年まで、大雨や地震時に自治体から避難勧告・指示が出たときは、まず避難所へ避難、そしてその避難率が低いということが課題だった。その後、垂直避難が選択肢に入り、自分がいる場所が安全であれば在宅避難で、という流れになった。
 2020年台風10号(9月上旬)では、新型コロナウイルス感染症の蔓延下での避難となって、避難の態様はさらに進んで、ホテルや親戚・知人宅、安全な自宅、そして車避難などに分散して避難する「分散避難」が初めて大規模に実施された……

 先の台風10号では、気象庁が進路予報段階から特別警報発令の可能性に触れ、最大級の警戒を呼びかけた背景もあり、また新型コロナウイルスへの懸念もあったことから、事前に避難を試みる人のなかには堅牢な建物で浸水のおそれがないホテルなどに分散避難する人が相次いだという。当然、自治体の指定避難所ではないので有料での宿泊となるが、プライバシーが確保され、基本的なホテルサービスが受けられることから、台風避難としてはある意味当然の選択だろう……

 防災減災や災害復興に関わる58学会のネットワークである防災学術連携体の幹事会が去る5月1日、新型コロナウイルス感染症と自然災害の複合災害に対する警戒を呼びかける「市民への緊急メッセージ ~感染症と自然災害の複合災害に備えて下さい~」を公表した。
 メッセージは、感染リスクを考慮した避難が必要、地震・火山災害との複合災害への備え、気象災害との複合災害への備え……