季節はこれから出水期を迎える。防災においては再び、災害の季節を迎えることになる。「災害犠牲者ゼロ」をめざす本紙として、コロナ禍のさなか、気象情報の大雨予報ごとに、また地震が起こるごとに緊張感にとらわれる思いだが、単に災害の発生、災害からの被災を恐れるだけではない。人の命がかかわる防災情報においては、自然ハザードから身をかわすこと、避難も重要なテーマであり、本紙にとっては、防災情報をいかにして得るか、どのように発信するかも大きなテーマとなる……


 みえ防災・減災センターが、主に小学校高学年を対象に、災害が起こった時の避難所での生活をイメージでき、「避難所とはどのような場所か、避難所ではどういう課題が起き、それに対してどのような取組みがされているか」といった避難所の基本的な知識を楽しく学ぶことを目的としたカード・イメージゲーム「ひなんじょなんナン?」と防災DVDを製作、公開した……

 本紙は4年前の2017年2月22日付けで「みんなでクラウド防災」と銘打って『みんなで翻刻』を紹介した。これは京都大学古地震研究会の活動の一環として企画されたプロジェクトで、「市民参加で地震史料を後世に残し、新たな史料発掘を」という趣旨でWebアプリ「みんなで翻刻・地震史料」を公開した。
 古い地震史料の翻刻(ほんこく=くずし字などで書かれている古文書を一字ずつ現代文字に活字化する作業)を可能とするパソコンやタブレット向けのWebアプリで……


 一般社団法人防災安全協会主催「災害食大賞©2021」のエントリー受付が始まった。昨年の「災害食大賞©2020」はコロナ禍でやむなく中止となったが、本年はエントリー部門として、①うまみ部門、②アレルギー対応部門、③新製品・セット部門に加えて、新たに新しい日常備蓄として普及してきた④ローリングストック部門、⑤缶詰部門を設けて実施する……


 本紙はこれまで男女共同参画の趣旨に基いて、防災分野での女性参画を多角的に取り上げてきた。その際の本紙の視点は、本年1月16日付け記事「『女性視点』の災害対応力強化」で、「ことさら””女性視点”は変」としたように、本来の女性参画の趣旨は、女性を防災施策・方針決定の“主体”としてカウントしているか、女性を(男性と同レベルで)防災・復興の「主体的な担い手」としているかにある……


 風化した碑文を復元し、判読可能な画像でアーカイブすることを目的とする「ひかり拓本データベース」プロジェクトが、東北大学災害科学国際研究所などの研究者グループを中心に進行中だ。「ひかり拓本」とは、石碑の表面に刻まれた文字・文様などを、光源を変えて撮影した写真を合成して浮かび上がらせて、判読できるような画像にする技術……

 本年年初(2021年1月15日)、神戸新聞社、福島民報社、熊本日日新聞社が、地方紙の持つ防災情報を全国に発信していく共同プロジェクトとして、被災した地元を長年取材して蓄積された防災記事を印刷した買い物袋『おみやげ防災』の配布を実施すると発表した。3社(3紙)はそれぞれ、阪神・淡路大震災(1995年1月17日発災)、東日本大震災(2011年3月11日発災)、熊本地震(2016年4月14日発災)の被災地の地方紙で……

 今回は東北に甚大な被害をもたらした「東日本大震災」と、山形県の被災状況について取り上げます。2011年(平成23年)3月11日14時46分、三陸沖を震源にしたマグニチュード9.0、最大震度7の「東北地方太平洋沖地震」が発生しました。この地震は国内の観測史上最大級の規模となり、震度5強以上を記録した地域は以下のようになりました……

 去る3月23日、NHK総合テレビで「リップル~もしも○○が起きるとしたら?~▽小惑星衝突? 一体何を備えたらいいの?」という番組があった。「もしも小惑星が衝突するとしたら?」……そんな想定外をあえて想定し、どんなことが起きるのか、どんな備えが必要か、想像力をふくらませて思考実験するという趣旨の番組だが、シリーズタイトルらしき「リップル」の意味の説明がなく、いろいろ調べた結果、英語の「RIPPLE=さざ波が立つ」らしい……

 地震調査研究推進本部(地震本部)地震調査委員会はこのほど(3月26日)、「全国地震動予測地図2020年版」を公表した。地震本部は、2005年公表の「全国を概観した地震動予測地図」以来、地震動予測地図を更新・公表してきており、2011年東北地方太平洋沖地震(3月11日・M9.0)の発生を受けて、大規模・低頻度の地震を考慮するための検討等に取り組んできた……