岩谷産業の『カセットフー-プチスリムⅡ』

カセットボンベの災害備蓄
 目安は約9本(冬/1週間分)

 岩谷産業が1969年12月に日本初のカセットコンロ「カセットフー」を発売してから、今年12月で50年になる。家族で食卓を囲んで鍋料理をするときに、ガスの元栓から伸びるホースが邪魔だという声に応えて、創業者・岩谷直治氏が「コンロにつなぐホースをなくそう」と開発に乗り出したのがきっかけ。着想は、欧州で主に登山者が使っていたアウトドア用のガスバーナーから得たそうで、これをコンロに応用、ボンベは缶入りの殺虫剤をヒントに小型化したという。

 カセットコンロを囲んで冬季に鍋料理を楽しめるということで急速に普及、その後、焼き肉やたこ焼きなどに使える商品も次々と登場、1年を通じて一家に1台の必需品になっており、岩谷産業製品の全シリーズの累計販売台数は約5200万台を超えるロングセラー商品となった。ちなみにカセットコンロの国内の市場規模は2018年度で約306万台、アジアをはじめ海外での普及も伸びていて、同社はそのシェアの8割を占める。

 いっぽうカセットコンロは、災害時には被災地の避難生活でも大変重宝されることから、南海トラフ巨大地震を想定する国もカセットコンロ・カセットボンベ(使用期限の目安は約7年)の備蓄を推奨しており、災害備蓄用として自治体などでの需要も増えている。
 ちなみに岩谷産業では、カセットボンベ(発熱量2800Kcal/hのもの)の備蓄量(本数)を試算、大人2人夏季・1週間分は約9.1本、冬季・1週間分は約6.3本が目安としている。
>>岩谷産業:カセットボンベ(Q17:災害に備えての備蓄量試算) http://www.i-cg.jp/support/faq/gas/index.html#q17

〈2019. 09. 07. by Bosai Plus

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