文化・スポーツの分野で優れた功績を挙げた個人や団体を表彰する「岩手日報文化賞・体育賞」の贈呈式が、文化の日11月3日に行われ、今年は5人と2団体に贈呈された。その一人となったのが、岩手大学名誉教授の齋藤徳美氏。本紙はこれまで齋藤徳美氏から折に触れ寄稿をいただいてきた……
齋藤徳美
2004年中越地震(M6.8)では、新潟県川口町で震度7を観測。当時の山古志村では至る所で山地崩壊が発生し、村に続く道路はすべて遮断され、闘牛と錦鯉の養殖で有名な静かな山村は孤立した。約2千人の村民はヘリコプターで長岡市に避難することになった。2008年岩手・宮城内陸地震(M7.2)では最大震度が6強であったが、荒砥沢での国内最大級の地すべりをはじめ山地の崩落が頻発した。
令和6年能登半島地震――山間地で震度7という最大級の揺れ、しかも半島という地形条件の下でいかに大きな被害が生じているか、官邸にはそのイメージを膨らませる才覚がなかったのであろう……