地盤工学会関東支部の研究委員会グループ(委員長:伊藤和也)が、自然災害に対する安全性指標「GNS(Gross National Safety for natural disasters)」の開発を進めている。経済分野で用いられるGDP(国内総生産)やGNP(国民総生産)、国民の幸福量指標であるGNH(Gross National Happiness *ブータンが提唱)のような統一指標を自然災害への防災減災対策にも適用しようというもので、都道府県レベルのGNSを、2015年、2017年に公表。また、2019年には、市町村レベルのGNSについて関東地方をとりまとめた……

 本紙はこれまで、山梨大学の秦(はだ)康範・准教授(地域防災)が2018年10月に日本災害情報学会で発表した調査研究結果「全国ならびに都道府県別の浸水想定区域内人口の推移」を何度か取り上げてきた。
 秦氏の調査研究は、災害リスクの高い地域として浸水想定区域内の人口に着目したもので、その推移について社会的な背景とともに考察。国や都道府県が指定した全国の河川の洪水による浸水想定区域に住んでいる人は、2015年時点で約3540万人にのぼり、20年前の1995年と比べて4.4%増えていること、また、世帯数では約1530万世帯で、24.9%と大幅に増えたことを明らかにした……