広域大規模災害が想定されるわが国で、平時のいまこそ、被災者支援制度を拡充させる機会である。その認識のもと本紙は、”フェーズフリー福祉防災”構築のキーワードとして、本年3月1日付け(号(No. 277))で『フェーズフリー福祉防災 ~福祉なくして防災なし~』として第1弾「個別避難支援計画(災害時ケアプラン)」の普及促進を取り上げ、その全国展開を図る立木(たつき)茂雄氏インタビューを特集、読者から大きな反響をいただいた。そして第2弾として、4月15日付けで、被災者の個別支援によって生活再建につなげる取組み「災害ケースマネジメント(DCM)」に焦点を当てた。本項ではさらに第3弾として、「災害派遣福祉チーム」(*DWAT/DCAT)を取り上げる……

 2011年東日本大震災発生当時の状況が西日本太平洋沿岸部で発生することを想定し、各地の府県・市町村社会福祉協議会組織が、平時からなにをどう備えるべきか、また発災後にどのように対処すべきなのかを検討する研修会や意見交換会が、国の「防災対策に資する南海トラフ地震調査研究プロジェクト」(文部科学省科学技術試験研究委託事業)の一環として試みられている……

 『フェーズフリー福祉防災 ~福祉なくして防災なし~』の第2弾として、「災害ケースマネジメント」(DCM:Disaster Case Management)に焦点を当てる。「災害ケースマネジメント」とは、被災者を個別支援して生活再建につなげる取組みであり、その推進にも多くの主体が関わることになる。広域大規模災害が想定されるわが国で、平時のいまこそ被災者支援制度を拡充させる機会であり、”フェーズフリー福祉防災”構築のキーワードになりそうだ……

 「個別避難計画」作成の重要性を踏まえて、パソナグループの株式会社パソナテックと三井住友海上火災保険株式会社が、防災まちづくりに向けた「個別避難計画支援の実証実験プラン」を4月から提供開始する。
 実証実験プランでは、パソナテックが開発する自治体向け避難支援システム「防災ヘルプサービス」を活用し、オンラインでの個別避難計画の作成や、避難訓練による計画の実効性検証、保険導入を通じた要支援者および移動サポーターの意識・行動変容の分析が可能となる……


 「第29回 サイエンスカフェ 防災座談会」(主催=大阪市立大学 都市防災教育研究センター)が去る2月24日、オンライン配信(zoom)で開催された。オンラインのメリットを十分活かして座談会には、全国の幅広いエリアから大学教職員、学生、防災に関わる人など26人が参加した。神戸市在住の片岡幸壱氏(防災士、本紙特約リポーター/本項をリポート)が「阪神・淡路大震災の体験、福祉」をテーマに講演……


 【特別企画】「フェーズフリー化する「福祉防災」~個別支援計画(災害時ケアプラン)はいま」に関連して、「福祉専門職と共に進める『誰一人取り残さない防災』」の全国展開のための基盤技術の開発」研究代表・立木茂雄同志社大学社会学部教授に、「福祉と防災の連携」についてインタビューを試みた。題して「福祉防災へスクラムを組む ――個別支援計画(災害時ケアプラン)、全国展開へ」……

 東日本大震災の教訓を踏まえた2013年6月の災害対策基本法改正は、市町村長に避難行動要支援者名簿の作成の義務づけ、本人同意や条例に特別な定めがあれば名簿情報を平常時に避難支援等関係者に提供することが可能となり、災害時には本人同意に関係なく名簿情報の外部提供が可能とされた……

 「かわせみ防災クエスト」(監修=マッシュ&ルーム)は、埼玉県立日高特別支援学校(齋藤朝子教諭)が、コロナ禍でこれまでのように皆で防災学習ができなくなったなか、試行錯誤をして作成した防災学習の形である。この取組みは「1.17防災未来賞『ぼうさい甲子園(2021年度)』特別支援学校・団体の部」で「ぼうさい大賞」を受賞した……


 Trim株式会社(横浜市)が、授乳・離乳食・おむつ替えなどに利用できるベビーケアルーム「mamaro™」のエントリーモデルとなる新製品・ダンボール製「mamaro lite™」の販売を開始した。Trimでは2017年からベビーケアルーム「mamaro™」を展開しているが、「mamaro lite™」は、床面積が狭く「mamaro™」の設置がむずかしい施設からの要望を受けて開発され、防災備蓄・災害対策にも有効と注目されている……


 災害の直接死に対する「関連死」の概念は、1995年阪神・淡路大震災で生まれた。同震災での死者数は6434人、そのうち関連死(震災関連死)として認定された死者数は約900人(内閣府資料より)。当時、神戸、尼崎、西宮など6市で認定のための委員会等が設置されて医師・弁護士などによる判定が行われたが、その認定基準が明確でなかったため、死亡統計の解析などからはさらに多い可能性も指摘されている……

 「福祉にであう、福祉とまじわる」をテーマに、障がいのある人もない人も一緒に楽しむフェス「ミーツ・ザ・福祉」(主催=兵庫県尼崎市、企画運営=ミーツ・ザ・福祉実行委員会、事務局=NPO法人月と風と)の「バリア探しゲーム Vol.1」が去る10月2日、尼崎市立小田南生涯学習プラザ(兵庫県尼崎市)で開催され、学生、子ども、一般などを含む約30人が参加した。
 「バリア探しゲーム Vol.1」は、2人1組のチームに分かれて、車イス・見えない・聞こえないのいずれかの体験をしながらまちを巡り、さまざまなミッションをクリアしていく新感覚のゲームだ……

 ひとたび災害が起こって避難するとして、その生活場所は応急的に「床」となる。一般的にそこは、固く、冷たく、不衛生でもある。要支援者はハンディキャップがあるので立ち上がりが困難な人が多い。トイレの回数を我慢するために水分摂取を減らして脱水症状が出る人や、体勢が変えられず褥瘡(じゅくそう=床ずれ)ができたり、エコノミークラス症候群を発症する人もいて、東日本大震災では、要支援者の「災害関連死」は、総死者数の2割を占めた……