北アフリカのモロッコ中部で9月8日夜に発生した強い地震で、確認された死者は13日までに3000人を超えた。いっぽう、北アフリカのリビア東部で9月10日夜から11日にかけて発生した洪水で、確認された死者は13日までに約9000人に達したという。ほぼ同時期に北アフリカで発生した大地震と大洪水――自然災害の脅威に現地はもとより、世界が驚愕している……
地震、津波
阪神・淡路大震災(1995年:平成7年1月17日発災)が起きるまで、“大震災”といえばこの関東大震災を指していた。
1923年9月1日午前11時58分、多くの家々が昼食の支度に励んでいたころ、相模湾北部を震源とするマグニチュード7.9の巨大地震が発生した。
はじめは緩慢な揺れが続き、その内にだんだんと大きくなり、ついには立ってはいられないほどの激しい揺れに襲われた。東京での観測によると最大地動震幅は14~20cmに及んだという。また住家の全潰率から評価すると、伊豆半島北部、御殿場周辺、神奈川県のほぼ全県域と原町田(現・町田市)周辺、埼玉県東南部の一部、房総半島西部から南部が震度6~7の非常に激しい揺れに襲われ……
本年は関東大震災から100年の年で、発災日である9月1日周辺は言うに及ばず、1年を通じて防災啓発イベントが盛りだくさんだ。そこで本紙が今号で試みるのは、やや異色の切り口――発災当時の著名人(文人、知識人、有名人、政治家など)による記録に残る「揺れ体験記」の数例だ。現代、私たちは地震防災科学の成果で、起震車で関東大震災(大正関東地震)の揺れそのものを“疑似体験”できるのだが、当時の著名人による大震災の分析・評価・論考とはひと味異なり、地震という圧倒的な自然の不条理に遭遇した生身の人間の恐怖体験を取り上げようというものである……
東京都は、首都直下地震が発生した場合に被害を最小限に抑えるための対策をまとめた「東京都地域防災計画(震災編)」で、想定死者数を約3000人以下、全壊住宅数を約10万棟以下にすることをめざし、感震ブレーカー設置率を25%に、旧耐震基準住宅解消率を100%などの施策を進める。また、「東京都LCP住宅」の名称を、『東京とどまるマンション』に変更、”在宅避難”対策の拡充を図る……
静岡県は10年前の2013年6月に、南海トラフ巨大地震を引き金に、富士山噴火や中部電力浜岡原子力発電所の事故が重なる“複合災害”を初めて盛り込んだ「静岡県第4次地震被害想定(第一次報告)」を公表した……
中央防災会議・幹事会が去る5月23日、北海道から東北地方の太平洋沖にある日本海溝・千島海溝の巨大地震に備え、応急対策に関する具体的な計画を決定した。警察、消防、自衛隊から最大で計15万人規模の広域応援部隊を派遣し、想定される被害規模に応じて北海道に7割、青森、岩手、宮城の東北3県に3割を送る計画だ……
石川県能登地方で5月5日14時42分ごろ、M6.5の地震が発生。震源の深さは12kmで、石川県珠洲市(すずし)で震度6強を観測したほか東北地方から中国・四国地方にかけて震度5強~1を観測。この地震で屋根を修理していた男性1人が転落して死亡した。石川県内で住宅や神社の鳥居が倒壊するなどの被害が出た。同日5日21時58分ごろに再び同地方でM5.9の地震があり、珠洲市で最大震度5強を観測した……
防災テックベンチャーの株式会社Spectee(「スペクティ」/東京都千代⽥区)は、南海トラフ地震の被害想定やシナリオ、対応策などを企業向けにまとめたレポート「しっかりと理解する南海トラフ地震」をホームページ上で無料公開した……
東京都は昨年(2022年)5月、「首都直下地震等による東京の被害想定」(下記リンク)を10年ぶりに見直し公開した。これを踏まえて都は去る3月24日、同「東京の被害想定」を視覚的に表示する「東京都被害想定デジタルマップ」および「東京マイ・被害想定」を作成、公開した。首都直下地震発生時の被害や、発災後に起き得る状況について、都民が“わがこと”として実感できる情報内容となっているので、ぜひ各サイトを試してみよう……
「事前復興」という防災用語がある。とくに阪神・淡路大震災以降浮上した災害・防災・復興研究の考え方で、「災害が発生した際のことを想定し、被害最小化につながる都市計画やまちづくりを研究・計画・推進」することだ。今日、市町村における防災事業の推進における主要事業である減災や防災まちづくりの一環として行われる取組みのひとつともなっている。この事前復興まちづくりの事例として、南海トラフ巨大地震での大津波を想定する「高知県事前復興まちづくり計画」を取り上げる……
12年前の3月11日14時46分、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が発生した。このとき、津波が最初に観測されたのが岩手県大船渡市で、15時14分に3mの津波が到達したと記録されている。地震発生から28分後のことだった。いっぽう、南海トラフ巨大地震想定では、地震発生後、津波が最短2分で到達する地域(静岡県)がある……
2023年2月6日現地時間午前4時17分(日本時間同10時17分)、トルコ南東部のシリアとの国境付近・ガズィアンテプ・カフラマンマラシュ県境付近を震央とするマグニチュード(M)7.8の巨大地震が発生、その約9時間後の13時24分(同19時24分)にカフラマンマラシュ県のエルビスタン地区で後発大地震(M7.5)が発生した。2つの巨大地震とそれらに誘発された多くの余震により、トルコ南東部およびシリア北西部において、これまでに両国で合わせて3万5000人以上が死亡したとの両国当局の発表や報道があり(2月14日現在)、死者数は2011年東日本大震災(1万9759人、総務省消防庁まとめ)を大きく上回る。世界保健機関(WHO)の2月10日段階の集計によると、トルコとシリア両国の被災者数は2600万人にのぼるという見方を示している……