防災士の輪を若い世代へ広げる新たな顔
“防災士50万人時代”に向けて、防災士研修センターが“動く”!
■ 「地域で支え合う防災」への意識改革を促す役割も

政府による防災庁設置が11月2日に迫り、防災への社会的関心が高まる10月28日、防災士研修センターが新設した「防災士アンバサダー」の第1号に、2026ミス日本グランプリ/ミス日本「海の日」(一般社団法人ミス日本協会)を受賞した野口絵子さんが就任した。
都内で行われた防災士研修センター「防災士アンバサダー」就任式で野口絵子さんは、「“助ける側になる”という防災士の行動原則を広めていきたい」と抱負を語り、防災の担い手を増やす活動への強い決意を示した。防災士は全国で累計36万人を超え、さらに50万人時代へ向かう近未来を展望するなかで、防災士アンバサダーは、防災士を次世代へ広げる転機として、また「地域で支え合う防災」への意識改革を促す役割として期待されるところだ。
■ 選出の背景に小学生時からの豊富な被災地支援経験が
防災士研修センター・玉田太郎代表によれば、同社が新設した防災士アンバサダー制度は、防災士資格の認知度向上や資格取得の促進、防災活動への参加を呼びかける広報役として位置付けられている。特に若い世代に防災を身近なものとして感じてもらい、地域防災の新たな担い手を育成することが目的だという。
その第1号防災士アンバサダー・野口絵子さんには、今後、被災地支援活動や防災イベントへの参加、講演活動などを通じて、国民の防災意識向上を後押しする存在として大きな期待が寄せられている。

野口絵子さんが初代防災士アンバサダーに選ばれた理由・背景には、ミス日本としての知名度だけではなく、確固たる防災、被災地支援の実績があるようだ。本人は2026年8月に防災士資格を取得しており、防災を単なる啓発活動ではなく、自ら学び実践する立場として歩み始めているが、世界的なアルピニストとして知られる父の野口健氏に幼少期から同行しての被災地支援訪問経験があった。

野口健氏は、環境保全活動や被災地支援に取り組み、NPO法人ピーク・エイドを通じて災害支援を実施してきた。絵子さん自身も幼い頃からその活動に触れ、支援物資の配布や現地ボランティアなどに参加してきた。防災士アンバサダー就任に際しては、父からは「おお、見事だ」と声をかけられたという。
■ 父・野口健氏から受け継いだ支援の精神
2012年1月、絵子さんの小学2年生時(!)に、野口健氏は絵子さんを連れて東日本大震災被災地を訪れた。絵子さんはその印象を「絵に描く」と健氏に伝え、陸前高田市の様子を1枚の絵に描いた。健氏はその絵の鮮やかな一点の色に「一粒の光を感じていた。辛うじて町に色が残されていたのだ。今はあの水色一点かもしれないが、これからは色を増やしていけばいい」とブログに記録した。その絵は下記リンクから見られるので紹介しておく。
野口健:東日本大震災 娘と復興地に訪れて 〜三陸地域の今、そしてこれから〜
絵子さん自身も、国内外の山々に登り、自然の厳しさと向き合ってきた経験を持つ。就任式では「自然は私に美しさとともに厳しさを教えてくれた」と語り、防災の原点は登山体験にあるとした。野口健氏とともに、東日本大震災、熊本地震、千葉豪雨、能登半島地震などの被災地支援活動に継続的に関わってきたこと、単発の訪問ではなく、被災地の現状を見つめ続けてきた経験が、防災士研修センターの今回の人選を後押ししたことは確かだろう。

就任式では、「災害の多い日本に住んでいる私たちは常に明日はわが身、の気持ちを忘れてはいけない」と訴え、防災士取得は「助ける側になる行動」だと強調した。
〈2026. 11. 01. by Bosai Plus〉

