楽天野球団が 楽天モバイルパーク宮城内に
『防災喫煙所』を設置
●“喫煙難民所”（喫煙所）を地域防災の啓発拠点に
『防災喫煙所』をご存知だろうか。近年、愛煙家にとってはまちなかで喫煙できる場所を探すのは困難で、“喫煙難民”という言葉もある。そんななか、駅の近くなど、いつも同じ場所にあって、人の目にとまりやすい喫煙所は、防災拠点にうってつけと考えたのは、日本たばこ産業株式会社（東京都港区、JAPAN TOBACCO INC.、略称：JT）だ。
JTは、国内で唯一たばこ製造を手がけるが、現在では医薬品や食品などの分野にも進出し、JTならではのブランド展開を行なっている。JTは、防災機能を備えた喫煙所があれば肩身の狭い喫煙者・喫煙所も防災まちづくりに貢献できる――平時に防災情報を発信し、地域に住む人や働く人の防災意識の向上を促せると考えた。
そこでこの企画を、数多くの防災プロジェクトを手がけてきたNPO法人「プラス・アーツ」（神戸市、永田宏和理事長）に持ちかけた。プラス・アーツは2006年の設立以来、防災プログラムとおもちゃの交換会を掛け合わせた「イザ！カエルキャラバン！」をはじめ、大人も子どもも楽しく学べる防災プログラムや独創的な防災イベントを自主防災団体、自治体や企業と連携してプロデュースしてきた。
『防災喫煙所 イツモモシモステーション』は、JTとプラス・アーツが取り組む「防災喫煙所プロジェクト」として、展開が開始され、2022年9月1日の「防災の日」以降、東京都、大阪府、宮城県、福島県の計13カ所に設置されている。そして、今回、楽天モバイルパーク宮城に14カ所目の『防災喫煙所 イツモモシモステーション』が設置された。
JT：地域の“イツモ”と“モシモ”を支援する「防災喫煙所」プロジェクトが始動
●楽天モバイルパーク『防災喫煙所』に「充電BOX」など4つの仕様・機能
株式会社楽天野球団（仙台市）は、プロ野球球団・楽天イーグルスのホームとなる楽天モバイルパーク宮城内の来場客用喫煙所を『防災喫煙所 イツモモシモステーション』としてこのほどリニューアルした。
『防災喫煙所』は、「そなえる喫煙所」として、『もしも』の際に役立つソーラーパネルによる「充電」と、「屋外LED照明」、「備蓄」および「防災啓発」の4つの防災機能を有する。『防災喫煙所 イツモモシモステーション』は、「『いつも』は寄る場所、『もしも』の時には頼る場所」をコンセプトに、まちの喫煙所に防災機能を付与することで新しい価値を生み出すプロジェクトだ。防災情報の発信から、防災設備や備蓄品の整備まで、それぞれのロケーションにあわせて、喫煙所から防災の取組みを推進する。
楽天モバイルパーク宮城『防災喫煙所』の仕様・機能をみると――
▼スマホ16台を同時に充電できる充電ステーションを設置：スマートフォン等を充電できる非常用バッテリーとソーラーパネルを備えた充電BOXを設置
▼ソーラーパネルによる屋外LED照明：太陽光電池により平時だけではなく、災害時においても喫煙所の内外を照らし続ける。
▼パーティションを活用した備蓄用防災倉庫：帰宅困難者に使ってもらえる物品を保管
▼宮城県ならではの防災情報などの掲出による防災意識の向上・啓発：パーティションの外側・内側に、防災に関する基本情報や、宮城県防災サイトへのQRコードを掲載。喫煙するしないに関わらず、『いつも』防災意識を持てるような仕掛け
楽天モバイルパーク宮城『防災喫煙所』の設置に際して、東日本大震災を経験した村井嘉浩・宮城県知事は、「防災喫煙所が平時の備えや災害時の行動を学ぶ機会となり、県民一人ひとりの防災意識向上につながることを大いに期待する」とのコメントを寄せている。
楽天野球団：楽天イーグルス 4つの防災機能を備えた『防災喫煙所 イツモモシモステーション』設置
〈2024. 03. 18. by Bosai Plus〉