「診断書」で「ここにいてはダメ!」の判断を
東京都の東側には、海抜ゼロメートルの低地帯が広がり、大雨などにより甚大な水害が発生するおそれがある。都では、江東5区(墨田区、江東区、足立区、葛飾区、江戸川区)と連携し、もっとも被害が大きい場合を想定して、一世帯ごとの浸水の深さや浸水の継続時間、また、どのような避難行動をとればよいかなどを記載した「我が家の水害リスク診断書」を配布することとし、去る7月21日に公表した。全国初の取組みだという。
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「我が家の水害リスク診断書」の配布対象は、江東5区のなかでも、海抜0メートル地帯を含む江東区や墨田区など5つの区にある水害リスクが高い世帯およそ48万世帯で、7月末より順次配布予定だ。住まいの近くの川の氾濫や高潮が発生した場合の浸水の深さや継続期間の想定を世帯ごとにまとめたもの。
この「診断書」をもとに、自宅の外に避難するか、自宅にとどまるかなど、推奨される避難行動が確認できるほか、在宅避難をする場合の備蓄品のアイデアも掲載されている。
温暖化を背景に、大規模な水害が毎年のように起こっていることから、国や自治体は各地でさまざまな対策を講じているが、そのなかでも「江東5区大規模水害広域避難計画」は、同計画を周知するためのリーフレットで、「ここにいてはダメ!」のように、行政の広報資料にしては過激ともいえる文言を打ち出し、同地区の住民250万人の注目を集めようというインパクトの強い表現を用いた先進的な取組みで知られている。
〈2023. 08. 01. by Bosai Plus〉