自然災害伝承碑の掲載数が1000基に到達
国土地理院では、2019(令和元)年6月から「自然災害伝承碑」を地図に掲載し、災害教訓を周知・普及する取組みを行っている。公開開始以来、市区町村による申請や都道府県・地方整備局等の情報提供などにより、ウェブ地図「地理院地図」への掲載数を着実に増やし、去る7月16日に追加した15基で1000基に到達した。
![国土地理院<br>災害から身を守る、<br>先人からの「千の教え」 P4 3 自然災害伝承碑 公開数の推移(国土地理院HPより) - 国土地理院<br>災害から身を守る、<br>先人からの「千の教え」](https://www.bosaijoho.net/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4-3_%E8%87%AA%E7%84%B6%E7%81%BD%E5%AE%B3%E4%BC%9D%E6%89%BF%E7%A2%91-%E5%85%AC%E9%96%8B%E6%95%B0%E3%81%AE%E6%8E%A8%E7%A7%BB%EF%BC%88%E5%9B%BD%E5%9C%9F%E5%9C%B0%E7%90%86%E9%99%A2HP%E3%82%88%E3%82%8A%EF%BC%89.jpg)
自然災害伝承碑の地図への掲載により、学校教育や地域学習で活用され、地域住民の防災意識のさらなる向上が期待される。例えば、岩手県宮古市重茂姉吉地区では、碑の教訓「此処(ここ)より下に家を建てるな」を守り、東日本大震災では家屋に被害はなかった。また、流域治水の観点からも、上流域が担う役割の重要性を理解するうえで、災害伝承を次世代へ適切に引き継いでいくことが必要だ。
国土地理院では、地図に掲載されていない自然災害伝承碑に関する情報があれば、該当市区町村への情報提供を募っている。
〈2021. 08. 18. by Bosai Plus〉