首都圏の局地的な激しい気象の発生状況をチェック

ゲリラ豪雨、強風、雷、ひょう――いつでも、誰でもチェック

 国立研究開発法人防災科学技術研究所(以下「防災科研」)が、首都圏のリアルタイム極端気象情報(雨・風・雷・ひょう)をまとめ、地図に重ねて閲覧できるシステム「ソラチェク」(SORA CHECK)を開発し、去る6月22日から公開・運用している。

 日本の首都圏は世界でも最も都市化の進んだ地域であり、たとえ局地的でも極端な気象の変化(いわゆるゲリラ豪雨、強風・突風、落雷、降ひょうなど)が日常生活に大きな影響を生じさせることから、高精度な気象情報が求められている。今回開発した「ソラチェク」は――

① 防災科研が開発した降雨強度推定アルゴリズムによる「雨」
② 先端的解析技術による「風」
③ 防災科研独自の雷3次元観測による「雷」
④ レーダー観測データから降ひょう域を推定した「ひょう」
 のリアルタイム情報をまとめて閲覧し、現在の気象情報を正確に把握することができる。今後は、気象情報に“人流情報”(人の移動・流れのデータ)等を重ね合わせて表示することで、屋外イベントの開催判断、通勤・通学時の安全確保など、一人ひとりの具体的な行動につながる情報の提供をめざすとしている。

>>ソラチェク公開サイト

 防災科研では、積乱雲の一生をその発達段階に応じた機器で観測し、積乱雲の発達メカニズムを明らかにするとともに、早期検知・予測情報によって被害の防止・軽減を図るための研究開発を行っている。
 具体的には、首都圏に、雲や雨のもとになる水蒸気を観測するマイクロ波放射計、晴天域の風を測るドップラーライダー、雨が降る前の雲を検知可能な雲レーダー、雨雲を観測するXバンドマルチパラメータ(MP)レーダーに加えて、2016~17年度に雷の放電点の観測網を整備した。MPレーダーは雨量の正確な把握、雨雲の中の風の観測や、雨、雪、ひょうなど粒子の種類の判別が可能な気象レーダーで、観測データはいずれも防災科研に即時送られ、リアルタイム処理を行っている。

▼閲覧できる気象情報
①降雨分布:雨の強さを250m格子、5分間隔で表示。「ゲリラ豪雨」の監視が可能(左図・上)
②風向・風速分布:風速で色分けした矢印で、各格子における数分程度の平均風速を表示
③雷放電点密度分布:250m格子、5分間隔で表示。密度が高いと雷活動が活発(同・中)
④降ひょう分布:過去3日間と現在の降ひょう推定域を500m格子、5分間隔で表示(同・下)
 「ソラチェク」では、気象情報とインフラ等を地図上で重ね合わせて表示でき(東京2020大会競技会場の表示がすでに可能)、今後人流情報や農地情報などを組み込む予定だ。

降雨分布の表示例(年月日・時刻はダミー、実際とは異なる)
降雨分布の表示例(年月日・時刻はダミー、実際とは異なる)
雷放電密度分布の表示例(年月日・時刻はダミー、実際とは異なる)
雷放電密度分布の表示例(年月日・時刻はダミー、実際とは異なる)
降ひょう分布(72時間最大)の表示例(年月日・時刻はダミー、実際とは異なる)
降ひょう分布(72時間最大)の表示例(年月日・時刻はダミー、実際とは異なる)

>>防災科学技術研究所:首都圏の局地的な激しい気象の発生状況をチェック 「ソラチェク」を公開

〈2020. 07. 02. by Bosai Plus

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