『災害の歴史-全5巻』

おなじみの語り口で
長寿番組「防災えんす」も放送中!

 元NHK解説委員で防災情報機構NPO法人会長、テレビやラジオの防災事象解説でおなじみの伊藤和明氏が監修する『明日の防災に活かす災害の歴史 全5巻』が小峰書店から刊行された。
 伊藤氏は、防災士研修講師としても知られ、現在全国で20万人(累計)を数える多くの防災士がその薫陶を受けている。伊藤氏は、中央防災会議の「災害教訓の継承」専門調査会の座長を務めたほか、立山カルデラ砂防博物館名誉館長や伊豆大島火山博物館名誉館長などの名誉職にもあるように、防災分野の碩学(せきがく)で、かつ広く国民へのわかりやすい解説に定評がある。

P6 1 『災害の歴史 全5巻』 - 伊藤和明 監修<br>『明日の防災に活かす<br> 災害の歴史 全5巻』
伊藤和明・監修『災害の歴史 全5巻』(小峰書店刊)。防災教訓の学習書の決定版、大人の学び直し・啓発にも十分応えられる

 大規模災害は、人間にとって一生のうち一度遭遇するかどうかの希有な経験であり、災害が起こっても過去の経験が生かされないことが多々ある。しかし、災害列島であるわが国では、災害の歴史を検証しその教訓を的確に継承することで「減災」の知恵を培うことができる。伊藤氏が監修する『明日の防災に活かす 災害の歴史 全5巻』は、年表と地図を組み合わせて日本列島の誕生から現在までに起こった自然災害を紹介するもので、読者対象はなんと小学3・4年生から大人までと幅広い学習本となっている。
 大人は学び直しができることはもちろん、新たな災害の歴史の知見・知識を”おさらい”できる学習本・決定版だ。各巻は次の構成となっている。(1) 日本列島の誕生~奈良時代、(2) 平安時代~戦国時代、(3) 安土桃山時代~江戸時代、 (4) 明治時代~昭和時代中期、(5) 昭和時代後期~平成・令和時代
・定価:各巻3740円(税共)、全巻揃い定価:1万8700円(税共)

>>小峰書店:伊藤和明 監修『明日の防災に活かす 災害の歴史 全5巻』

P6 2a 「安土・桃山時代」より - 伊藤和明 監修<br>『明日の防災に活かす<br> 災害の歴史 全5巻』
P6 2b 「安土・桃山時代」より - 伊藤和明 監修<br>『明日の防災に活かす<br> 災害の歴史 全5巻』
『災害の歴史』から、「安土・桃山時代」の本文例

 「過去は未来への鍵」――2003年7月31日、中央防災会議「災害教訓の継承に関する専門調査会」座長の任を受けるにあたって伊藤和明氏は、その意義をこう表した。それから約7年半後の2010年12月22日、災害教訓継承の成果は25の災害教訓報告書に結実。各報告書は200ページ前後の大部となった。これらを分かりやすく要約・編集した冊子(70ページ前後)として、「海溝型地震・津波編」、「内陸直下型地震編」、「火山編」、「風水害・火災編」の4編の普及啓発用冊子「災害史に学ぶ」も作成された。その後、内閣府広報誌「ぼうさい」の読み切りシリーズ「過去の災害に学ぶ」でも簡易版が連載され、これらはいずれも、内閣府(防災担当)ホームページで閲覧・ダウンロードできる。

 伊藤和明氏は2017年12月、「災害史探訪三部作」――「内陸直下地震編」、「海域の地震・津波編」、「火山編」(いずれも近代消防新書版)を上梓している。三部作は、伊藤氏が月刊誌「近代消防」に2008年から「災害史探訪」と題して連載してきた120に及ぶ自然災害(とくに地震、火山)についての論考を整理・再編集した圧縮・濃縮版である。伊藤氏はこれを「自然災害の温故知新」とし、繰り返し起こる過去の災害を見直すことで、現代の災害に向き合う教訓が読みとれるとしている。

P6 3 挨拶する伊藤和明氏 - 伊藤和明 監修<br>『明日の防災に活かす<br> 災害の歴史 全5巻』
「災害史探訪三部作」上梓挨拶する伊藤和明氏

>>防災情報新聞:伊藤和明氏の「災害史探訪・三部作」と「災害教訓の継承」

 伊藤氏は2020年12月に卒寿を迎えるが、いまなお月2回ペースで「伊藤和明の防災えんす ―防災を科学する―」(ポッドキャスト)を”放送中”だ。第1回放送「首都直下地震に備える」が2008年12月の放送で、直近の放映はなんと第249回「セントヘレンズ山大噴火から40年」(2020年4月5日付け)となる。変わることのない温和な語り口での災害教訓・防災解説には説得力がある。

>>伊藤和明の防災えんす – 防災を科学する

〈2020. 05. 16. by Bosai Plus

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