株式会社日興タカラコーポレーションの「やじるし」

子どもの安全・安心に貢献するデザイン
 受賞デザインは?

 NPOキッズデザイン協議会は去る9月25日、第13回「キッズデザイン賞」の受賞作品263点の中から、最優秀賞、優秀賞など優秀作品33点を発表した。最優秀賞である「内閣総理大臣賞」は、Terada3DWorksの「フライングディスク運動型STEAM教育プログラム」が受賞した。

 キッズデザイン賞は「子どもたちが安全に暮らす」「子どもたちが感性や創造性豊かに育つ」「子どもを産み育てやすい社会をつくる」という目的を満たす製品・空間・サービス・活動・研究のなかから、子どもや子育てに関わる社会課題解決に取り組む優れた作品を顕彰するもの。
 ここでいうデザインは「意匠」などの狭義のデザインだけではなく、「制度」「取り組み」などの広義のデザインまで含めたものが評価の対象になり、子ども用はもちろん、大人・一般向けに開発されたものでも、子ども子育てに配慮されたものであればすべてが対象になる。

 ここではとくに「子どもたちの安全」カテゴリ(受賞76点)に絞って今回の受賞作品を紹介する。

 「子どもたちの安全」では、「子ども部門」で株式会社LIXILの「レジリエンストイレ」が経済産業大臣賞を受賞。平時は一般的な水洗トイレと同様に使用し、災害時には洗浄水量を5リットルから1リットルに切り替え、そのまま使える。使用水量が少ないため子どもたちでも自分で使用後の後始末ができ、災害時でも衛生環境を守る。
 日本エイテックス株式会社の「避難用新生児キャリー」は緊急避難時に新生児1人を寝かせたまま運べる抱っこひも。
 株式会社タキガワ・コーポレーション・ジャパンの「誤飲を防ぐこまもり袋」がキッズデザイン協議会会長賞を受賞。誤飲の恐れがある薬などを特殊なチャック付き袋に入れ、正しい手順と方法に従わないと開封ができない。
 また、株式会社日興タカラコーポレーション「やじるし」は災害時避難先や避難経路など、伝えたい情報を絞り込み、シンプルにデザインした好例として評価された。

 第13回受賞作品を含むこれまでの受賞作品は、10月25日に公開予定の「受賞作品検索サイト」で閲覧できる。

>>キッズデザイン賞:各賞受賞作品一覧

〈2019. 10. 05. by Bosai Plus

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