広島県とヤフーが開発している防災マップの画面イメージ(広島県資料より)

「避難の声かけ 安全の確認」を
キャッチフレーズに

2019土砂災害防止月間(6月1日~30日)は「住民参加型」
「避難しよう!(声かけ)」「避難したか?(確認)」に重点

P4 1 第37回 土砂災害防止「全国の集い」(ちらしより) 1 - 住民参加型「土砂災害・全国防災訓練」
第37回-土砂災害防止「全国の集い」(ちらしより)

●土砂災害防止「全国の集い」 令和元年は横須賀市で

 毎年6月(6月1日~30日)は「土砂災害防止月間」だ。国土交通省では、土砂災害による犠牲者をなくすため、6月2日を中心に、避難体制の強化と防災意識の向上を図るため、住民、市町村、都道府県、国、防災関係機関等の住民参加型「土砂災害・全国防災訓練」を実施する。「令和元年」(2019年)の「土砂災害防止月間」は「避難の声かけ、安全の確認」のキャッチフレーズを重点的に訓練が実施される。

 また、期間中の主な取組みのひとつとして、6月6日に神奈川県横須賀市で「土砂災害防止『全国の集い』」を開催、「人間の心理と避難行動」に関する基調講演や、「怖いのは地震だけ?恐ろしい土砂災害~“いのち”を守るあなたの行動~」をテーマにパネルディスカッションを行うほか、国や都道府県の最新の土砂災害対策事例等をパネルで紹介(主催:国土交通省・神奈川県)するほか土砂災害防止功労者の表彰(個人1名、9団体)などを行う。

>>神奈川県:第37回 土砂災害防止「全国の集い」

P4 2 広島県とヤフーが開発している防災マップの画面イメージ(広島県資料より) 1 - 住民参加型「土砂災害・全国防災訓練」
広島県とヤフーが開発している防災マップの画面イメージ(広島県資料より)

●広島県 避難促す防災アプリをヤフーと共同開発中 6月末運用開始

 昨年(2018年)の西日本豪雨災害で大きな被害を出した広島県が、住民の避難行動を促す一助にと、新たにヤフー株式会社と連携して「防災マップ」を共同開発している。広島県がヤフーに土砂災害警戒区域等のデータを提供し、ヤフーが画面デザイン等を構築するもの。

 同「防災マップ」は、「Yahoo!防災速報」などのスマートフォンアプリから通知(通知設定が必要)を受けて、具体的な場所の土砂災害の危険度をほぼリアルタイムで確認することができるもので、本年6月末の運用をめざしている。

 ヤフーのアプリ「防災速報」は地震や気象警報などを通知するもので、新たに地図上に土砂災害警戒区域の情報を追加する。アプリをダウンロードすると、現在地のほかに自宅や実家など任意で全国3カ所を事前登録でき、周辺の警戒区域が地図上に示される。

 平常時は土砂災害警戒区域を地図上に表示して確認、「警戒時」には土砂災害の危険度が5色(5段階)で表示され、避難を促す通知も受け取れることで、早めの避難行動を促すことができる。ちなみに、危険度の区分は、国の土砂災害の警戒レベル(5段階)に符合している。

 ヤフーは、広島をモデルケースに全国展開する方向で国とも連携、全都道府県で一斉に運用を始める予定。また広島県も、この取組みは全国に先導的なものだとしている。

>>広島県:基礎調査等について/防災マップについて(2019年3月26日)

●京都府 山地災害危険地区を府民にインターネットで公開

 京都府はこのほど、府内約5千カ所の「山地災害危険地区」について、府・市町村共同統合型地図情報システム(GIS)で公開を始めた。従来は紙の地図での公開だったが、府民がインターネットで手軽に閲覧できるように改善、災害時の府民の自主的な避難などにつなげる。

>>京都府:山地災害危険地区について

〈2019. 06. 02. by Bosai Plus〉

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