東京都資料より木塀の設計モデルの例

木塀化へガイドラインを作成
 まずは都有施設から…都民の木塀化には補助制度、
 全国レベルへ普及も

 東京都は、昨年(2018年)6月の大阪府北部の地震でのブロック塀倒壊の被害を踏まえ、都有施設でブロック塀に代えて国産木材を活用した塀の設置に取り組んでいるが、去る3月末、木塀の設置を更に推進するため、標準的な仕様をまとめたガイドラインを作成し、公表した。都民にも自主的に設置してもらえるよう、危険なブロック塀に代えて木塀を設置する場合は、区市町村を通じた補助を行う制度も設けている。

 ガイドラインは、木塀を設置する際の設計作業の負担軽減を図るため、標準的な仕様を定めるもので、都民や民間企業が木塀等を整備するための参考資料となる。設置の考え方としては、道路等に面した既存ブロック塀で現行法規に適合しないものは、最優先で撤去し可能な限り国産木材を活用した塀や柵(木塀等)を設置することとし、都が防災都市づくり推進計画に定める「整備地域」では、原則として幅員6m以上の道路に面する場合に木塀等を設置し、防災性に配慮する。

 木材の種類は、スギ、ヒノキを標準とし、必要に応じ他の樹種も使用できることとする。また、耐久性向上のため、原則として薬剤の加圧注入による防腐防蟻処理等を実施する。具体的な設計モデルとして、視線を遮る「塀」と、視線を通す「柵」のそれぞれ2種類、計4種類を作成(別図参照)。

 コストについては、公共工事向けの標準単価を設定し、民間での普及を図るため、概算工事費を掲載。維持保全については、日頃の点検や定期的なメンテナンスが重要であることから、維持保全チェックリストや、標準的なメンテナンスの概算額を掲載している。

東京都資料より木塀の設計モデル。上:塀タイプ、下:柵タイプの例
東京都資料より木塀の設計モデル。上:塀タイプ、下:柵タイプの例

 小池百合子・東京都知事は記者会見で、「国産木材を活用して山を動かしましょう」とたとえ、他の道府県にも情報提供して、全国レベルで国産木材を活用した塀などを普及させていく」とした。そして、森林の再生という一つのモデルの例でもあるとし、さらには、木を植え替える際には、花粉の少ない木に替えていくなど、いくつもの意味がある国産木材の活用例となるとしている。

 都有施設における試行的な木塀の設置例(既存塀の撤去及び木塀の設置に着手中)としては、都立高校では国立高校、井草高校、東大和高校、都有施設では駒沢オリンピック公園総合運動場内(弓道場)、都有地では墨田五丁目運動広場があげられている。

>>東京都:国産木材を活用した塀等の設置ガイドラインの作成

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