今年も7月に入って静岡県熱海市などで大きな水害・土砂災害が起こった。大雨特別警報級の豪雨がここ数年、7月上旬に連続して起きている。なぜ7月に豪雨災害が起こるかについて、近年の災害例では、積乱雲が次々とできて帯状に連なって大雨をもたらす「線状降水帯」が発生したことが要因として指摘されている。
局地的な集中豪雨をもたらす「線状降水帯」については1990年代から専門家によって観測・確認されていたが、近年、これが頻繁に発生して大きな災害を引き起こしたことから報道メディアも注目するようになり、その結果、一般にも気象用語として浸透してきた……