国は昨年8月、常温で保存でき、お湯で溶かす必要がない乳児用液体ミルク(以下、液体ミルク)の国内での製造・販売を解禁、国内メーカーが相次ぎ新市場に参入し、災害時の備蓄物資として液体ミルクを一括購入する自治体が増えているという。
 国内で液体ミルク製造・販売の先陣を切った江崎グリコ株式会社は……

八重洲地下街のデジタルサイネージ

 台風による運休計画や事故による運休など、このところ鉄道などの公共交通機関の利用者向け情報提供をめぐる話題が多いなか、先ごろ、東京都内の鉄道駅での災害情報や利用提供をめぐる情報サービス開設のニュースが続いた。
 そのうちひとつは、東京駅八重洲地下街「メイン・アベニュー」に設置された52面のデジタルサイネージ、および3面マルチディスプレイを使用した、緊急地震速報や防災メールに連動した災害関連情報の自動配信開始のニュースだ……

 台風15号の余波は、いまなお続く――  台風15号は2019年9月5日に南鳥島近海で発生、徐々に発達しながら8日には神津島付近で中心気圧955hPa・最大風速45m/sの「非常に強い」勢力となった。台風はさらに三浦半島に接近、9日3時前に三浦半島を通過し、その中心は東京湾に抜けて北東に進み、9日5時前には千葉市付近に上陸した……

 立正大学、九州大学、海洋研究開発機構、名古屋大学の共同研究チームは去る6月、2018年1月4日に米国東方海上で発生した「スーパー爆弾低気圧」事例を研究、その発達要因を世界で初めて解明したと発表した。この「爆弾低気圧」は従来の低気圧発達理論では説明できないほどの急発達を遂げ、暴風や大雪となって甚大な被害をもたらした。
 研究チームは、スーパーコンピュータ「地球シミュレータ」上で雲の詳細を再現できる数値モデルを用いて、海洋上で発達する低気圧の詳細な構造をシミュレーションし、その結果を分析……

「伊勢湾台風60年シンポジウム」パンフレットより

 本年が1959(昭和34)年伊勢湾台風から60年となる節目の年であることから、気象庁は、台風と高潮災害についての防災知識の普及啓発に向けて、来たる9月14日に、東京・千代田区でシンポジウムを開催する。
 その主題を「台風、そして東京湾でも懸念される高潮、その怖さを正しく知る」とし、近年、毎年のように起こる大雨・洪水災害で高まりつつある風水害への警戒と同時に、いまでは忘れかけている“スーパー”クラス高潮災害への警戒を呼びかける……

携帯電話なら最大50台のフル充電

 昨年(2018年)9月の北海道胆振東部地震から約1年、道内全域で起こったブラックアウト以来、全国から問い合わせが絶えないのが、「災害・非常用発電地AETERNUS エイターナス」(以下、エイターナス)だ。
 「エイターナス」は、ガソリンや太陽光、風力、水などは一切必要とせず、保存袋を開封し空気に触れさせるだけで起動できる簡単で安全な仕組みで、これが支持され、官公庁では警視庁が導入……

日本海溝海底地震津波観測網(S-net)(左)と、日本海溝のスロー地震

 プレート境界がゆっくり滑って起きる「スロー地震」について、京都大防災研究所などの研究グループが日本海溝周辺の詳細な分布図を初めて作成した。スロー地震の多発地域は東日本大震災で断層が大きく滑った震源域を挟む形で南北に分布していることから、急激な断層破壊を食い止めた可能性が高いという……

ファストエイドの「CPRトレーニングボトル-訓練シート」

 一般社団法人ファストエイドが、ペットボトルで手軽にCPR(心肺蘇生)訓練ができる「CPRトレーニングボトル訓練シート」の一般販売を開始した。シートは1枚あたり300円程度で国内最安。
 9月9日の「救急の日」を含む救急医療週間には全国で救命講習や啓発活動が開催されるため、これに合わせての販売開始だ……

岩谷産業の『カセットフー-プチスリムⅡ』

 岩谷産業が1969年12月に日本初のカセットコンロ「カセットフー」を発売してから、今年12月で50年になる。家族で食卓を囲んで鍋料理をするときに、ガスの元栓から伸びるホースが邪魔だという声に応えて、創業者・岩谷直治氏が「コンロにつなぐホースをなくそう」と開発に乗り出したのがきっかけ。着想は、欧州で主に登山者が使っていたアウトドア用のガスバーナーから得たそうで、これをコンロに応用、ボンベは缶入りの殺虫剤をヒントに小型化したという……

クックパッド『防災レシピ』表紙より

 「クックパッド」と言えば、「毎日の料理を楽しみにする」というミッションのもと1998年3月にスタートした料理レシピ投稿・検索サービスだ。現在の投稿レシピ数は約315万品、国内では月間約5400万人が利用しているという。
 そのクックパッドを運営するクックパッド株式会社の監修による『在宅避難で役立つ食まわりの知恵から日ごろの備えまで〜クックパッド 防災レシピBOOK』がこのほど発刊された……

中央構造線断層帯の配色変更イメージ(左・変更前、右:変更後)

 国の地震調査研究推進本部(通称、地震本部)は8月22日の第58回政策委員会(委員長:福和伸夫・名古屋大学減災連携研究センター教授)で、地震本部の成果物のうち、ある地点が揺れに見舞われる確率を示す「全国地震動予測地図」など、リスクやハザードの大きさを示す図の配色方針を新しくすることを決めた。全国で300万人以上いるといわれる色覚障害者にもリスク情報をできるだけ分かりやすく提供する……