関西(かんせい)学院大学は、阪神・淡路大震災の被災地・兵庫県西宮市にある大学として、学生を中心としたボランティア活動や教員による復旧・復興の研究を震災直後から行ってきた。2004年1月に「災害復興制度研究プロジェクト」がスタート、2005年1月17日に独立した研究所として「災害復興制度研究所」が誕生した……


 8月下旬の台風10号について一部マスコミは“迷走台風”と表現したが、正確には“迷走”したのは気象予報=台風の進路予報だった。スーパーコンピュータを駆使しても、台風の進路についても、まだまだ気象予報がむずかしいことが明らかとなった。気象庁は、線状降水帯の発生について「顕著な大雨に関する情報」と「線状降水帯による大雨の半日程度前からの呼びかけ」の2つの情報を……


 本年4月1日付で文部科学省に「火山調査研究推進本部」(「火山本部」)が新たに設置され、同時に「8月26日を『火山防災の日』」とすることが発表された。国民の間に広く活動火山対策についての関心と理解を深めることを目的としている。「8月26日」は、1911(明治44)年、浅間山に日本で最初の火山観測所が設置されて観測が始まった日で、気象庁では4月1日、「火山防災の日」特設サイトを開設した……

 本年(2024年)8月8日16時43分頃の日向灘の地震はマグニチュード(M)7.1(気象庁速報値)で、最大震度6弱を宮崎県日南市で観測、津波注意報が16時52分に愛媛県宇和海沿岸、高知県、大分県豊後水道沿岸、宮崎県、鹿児島県東部、種子島・屋久島地方に発表されたが(宮崎港で50cmの津波を観測)、同日22時までにすべて解除された。そして同日、19時15分に「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表された……

 「防災教育学会 第5回大会」が去る6月15日・16日、神戸学院大学 ポートアイランドキャンパス(兵庫県神戸市)で開催された。防災教育学会は、防災と教育の研究者・実践家が研究領域を超えて協力し、防災教育をけん引していくという理念のもと、2020年4月に創設されている……

一般財団法人免震研究推進機構(Jsil:Japan Seismic Isolation Laboratory)は、国の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)により兵庫県三木市に完成させた世界トップクラスの精度を誇る実大免震試験機(E-Isolation)を用いて実大・動的試験を行い、免震装置の性能を評価する「免震動的性能認証制度」を7月1日から開始する……

 気象庁は、2012年5月に茨城県等で発生した竜巻をきっかけに「竜巻等突風の強さの評定に関する検討会」(会長:田村幸雄・東京工芸大学名誉教授)で、竜巻等の突風の強さを客観的に評定するための検討を進めてきた。日本の建築物等の被害に対応するよう改良した「日本版改良藤田スケール」及びその技術的指針である「日本版改良藤田スケールに関するガイドライン」を15年12月に策定……

 能登半島地震の初動対応を検証してきた関係省庁のチームは去る6月10日、総理大臣官邸で開催された第7回「令和6年能登半島地震復旧・復興支援本部」会議で検証結果を報告した。能登半島の被災地では道路の寸断が多発し、被害の全容把握や救援物資の輸送が難航したことから、「半島防災」対策の強化が大きな課題……

 報道によると、経済産業省は、能登半島地震で被災した自治体と連携し、電力使用状況のデータを被災者の居住証明として活用する実証実験を行うという。「罹災証明書の発行に必要な書類の代わりとして扱うほか、在宅避難する高齢者の見守りといった被災者支援に役立てる方向で検討、今月、参加する事業者の募集を開始し、石川県内などで導入したい考え……

 令和6年(2024年)能登半島地震からの創造的復興に向けた道筋を示すため、石川県は、被災地の住民へのヒアリングや、アドバイザリーボード会議での有識者からの意見も踏まえながら、「石川県創造的復興プラン(仮称)」を策定することとしているが、去る5月20日、同プランの案をとりまとめ公表した。県では引き続き、調整を進めながら策定を進めるとしている……

 京都大学の梅野健・情報学研究科教授らの研究グループが、大地震発生直前に観察される電磁気学的異常を地殻破壊時の粘土質内の水が超臨界状態であることによって説明する物理メカニズムを発見、公表した。大地震直前予測につながる可能性がある。同研究グループは、プレート境界面にすべりやすいスメクタイトなどの粘土質が存在し……