本年は1923(大正12)年に発生した関東大震災から100年の節目。本紙も通年で「関東大震災100年」企画をいろいろ打ち出してきた。本号ではその一環として、このほど東京都が公開した東京都「復興デジタルアーカイブ」を紹介するとともに、本紙提携紙「WEB防災情報新聞」より、山田征男氏(防災情報新聞特別編集委員)執筆・とりまとめによる「関東大震災100年特集/『周年災害』がひも解く大震災と防災/震災後の防災」から、「世界初の耐震基準登場」の背景について、記事を引用・転載してみる……

 株式会社チャイルド社(東京都杉並区)が、大人と子どもが一緒に防災を学べる絵本『ぷーたのぼうさい』を出版した。同書では、監修の防災の専門家である月ヶ瀬恭子さん(一般社団法人Forward代表理事)が絵本の中で「きょうこ先生」として登場し、災害が発生したときにとるべき行動や事前の準備・心構えについて、わかりやすく解説している……


 北アフリカのモロッコ中部で9月8日夜に発生した強い地震で、確認された死者は13日までに3000人を超えた。いっぽう、北アフリカのリビア東部で9月10日夜から11日にかけて発生した洪水で、確認された死者は13日までに約9000人に達したという。ほぼ同時期に北アフリカで発生した大地震と大洪水――自然災害の脅威に現地はもとより、世界が驚愕している……

 「平成26年8月豪雨」(気象庁命名)による「広島市土砂災害」は、2014年8月20日に広島県広島市北部の安佐北区や安佐南区の住宅地などで発生した大規模な土砂災害だ。同災害における死者は77人(直接死74人、災害関連死3人)となっているが、国土交通省によると日本での土砂災害による人的被害としては過去30年間で最多……


 「ニュースパーク(日本新聞博物館)」(横浜市中区/横浜情報文化センター内)は、新聞文化の継承と発展を目的に、日刊新聞発祥の地・横浜に2000年10月にオープンした情報と新聞の博物館で、日本新聞協会が運営する。そのニュースパークで、去る8月26日から12月24日まで、企画展『そのとき新聞は、記者は、情報は――関東大震災100年』が開催される……

 阪神・淡路大震災(1995年:平成7年1月17日発災)が起きるまで、“大震災”といえばこの関東大震災を指していた。
 1923年9月1日午前11時58分、多くの家々が昼食の支度に励んでいたころ、相模湾北部を震源とするマグニチュード7.9の巨大地震が発生した。
 はじめは緩慢な揺れが続き、その内にだんだんと大きくなり、ついには立ってはいられないほどの激しい揺れに襲われた。東京での観測によると最大地動震幅は14~20cmに及んだという。また住家の全潰率から評価すると、伊豆半島北部、御殿場周辺、神奈川県のほぼ全県域と原町田(現・町田市)周辺、埼玉県東南部の一部、房総半島西部から南部が震度6~7の非常に激しい揺れに襲われ……


 いきなり余談から入るのは恐縮だが、本記事大見出しにある「バックドアの学び」の“バックドア”を解説しておく。ここで言うバックドアとは、直訳すれば「裏口」または「勝手口」のこと。車の話ではなく、近年のIT分野のセキュリティ用語「不正侵入するための入口」でもない。むしろマイナー(マニアック)な野球用語で「打者の外角側のボールゾーンからストライクゾーンに変化する球を投げてストライクを取る投球」を意味する。要するに、ボールと思わせてストライクになるボールである……

 本年は関東大震災から100年の年で、発災日である9月1日周辺は言うに及ばず、1年を通じて防災啓発イベントが盛りだくさんだ。そこで本紙が今号で試みるのは、やや異色の切り口――発災当時の著名人(文人、知識人、有名人、政治家など)による記録に残る「揺れ体験記」の数例だ。現代、私たちは地震防災科学の成果で、起震車で関東大震災(大正関東地震)の揺れそのものを“疑似体験”できるのだが、当時の著名人による大震災の分析・評価・論考とはひと味異なり、地震という圧倒的な自然の不条理に遭遇した生身の人間の恐怖体験を取り上げようというものである……

 本年は、1923年9月1日に発生した関東大震災から100年を迎える節目の年。関東大震災でなにが起こったのかを振り返り、切迫する首都直下地震等の巨大地震に対して、行政、民間企業、市民等が連携した今後のまちづくりやインフラ整備をいかにしていくべきかを考えるシンポジウムと、関東大震災の歴史や最新の防災技術を学べる特別企画展が開催される……