「AI for Disaster Science 共創研究所」――
分野融合⇒共創研究所を
「AI4DS基盤」の共同利用・共同研究の拠点へ展開
国立大学法人東北大学(宮城県仙台市)とソフトバンク株式会社(東京都港区)は、「ソフトバンク・東北大学 AI for Disaster Science共創研究所」(以下、「共創研究所」)を、2026年8月1日に東北大学災害科学国際研究所内に設立した。
同共創研究所は、地球観測や社会動態のデータ、物理シミュレーションを組み合わせた災害デジタルツインと、防災に特化したAI(人工知能)を融合させることで、地震や津波、洪水、火山災害などによるハザード・リスクの予測や、災害の影響から素早く立ち直るための対応策に関する仮説生成・検証などが可能な「AI for Disaster Science基盤」(以下「AI4DS基盤」)の研究開発および社会実装を推進するという。


ちなみに共創研究所とは東北大学が2021年4月に創設した制度で、東北大学の資源を最大限活用し、幅広い共創活動を行うことで、分野融合による新しい価値の創造や社会課題解決につなげようというもの。これまでに55拠点(2026年7月末までの累計)が設置されている。
■ 地震や津波、火山災害など、「AI4DS基盤」の有効性を検証する実証実験を予定
東北大学は、世界トップレベルの災害科学研究拠点として、防災・減災に関する実践的な研究を推進。いっぽうソフトバンクは、生成AIをはじめとする最先端のAI技術の研究開発と社会実装を進めている。
同共創研究所では、両者の知見や技術を基に、防災に特化した正確で信頼性の高い大規模言語モデル(LLM)や視覚言語モデル(VLM)、AIエージェントなどの防災AIの研究開発を進める。
過去の災害記録や対応記録、失敗・教訓を学習した防災AIと、東北大学がSIPプログラムで研究開発している災害デジタルツインを融合させることで、地震や津波、洪水、火山災害など、多様かつ複合的なハザード・リスクの予測や、社会の脆弱性と社会基盤が弱い部分に関する言語解説、被害を軽減して災害の影響から素早く立ち直るための対応・適応策に関する仮説生成・検証を実施できる、「AI4DS基盤」の研究開発を進めていく。

東北大学とソフトバンクは、自治体や行政機関などと連携して、地震や津波、火山災害などを想定し、「AI4DS基盤」の有効性を検証する実証実験を2026年度に実施する予定だ。
今後は政府や自治体、大学・研究機関、民間事業者などへの提供を通して、共創研究所を「AI4DS基盤」の共同利用・共同研究の拠点に発展させ、さらに、継続して新たな災害データ・事例を学習することにより、知識理解・論理推論・指示理解が可能で自律的に成長する、マルチモーダルな「AI4DS基盤」の研究開発および社会実装を加速させる。
将来的には、防災分野におけるAI活用のエコシステムを構築、国内外の防災・減災に貢献する研究開発・社会実装の基盤へと発展させ、災害に強い社会の実現を目指していく。

東北大学:「ソフトバンク・東北大学 AI for Disaster Science共創研究所」を設立
〈2026. 09. 18. by Bosai Plus〉
