多彩な防災貢献活動学生防災士、紙芝居語り部…
4団体・7個人が受賞
日本防災士機構 防災士 32万5413名を認証 (累計 *2025年5月末日時点)
防災士制度を推進する認定特定非営利活動法人日本防災士機構は去る6月24日、2025年防災士功労賞の表彰式を東京都千代田区の都市センターホテルで行った。


同表彰制度は日本防災士機構が防災士全体の志気を高め、活動意欲の増進を期待するとともに防災士制度の更なる進展に寄与することが目的。防災士としての活動および社会貢献活動に関してとくに功績のあった防災士団体・個人等を選考対象に2016年に制定され(2017年第1回表彰)、今回は9回目。2025年は4団体・7個人が選考され受賞した(「防災士特別功労賞」は今回該当者なし)。
表彰候補の選考は推薦方式を基本とし、その依頼先は、自治体(全国都道府県)、防災士研修実施機関(地方公共団体・大学等教育機関・民間研修機関)、日本防災士会、全国郵便局長会(協賛団体)など。
日本防災士機構によると、防災士認証登録者数(累計)は2025年5月末日時点で全国で32万5413名にのぼり、防災士制度創設時の目標であった30万名を優に超え、次のステージは50万人をめざす伸びとなっている。

表彰式は、羽毛田(はけた)信吾・日本防災士機構会長(元宮内庁長官)の挨拶のあと、4団体・7個人への表彰状授与(副賞10万円)があり、来賓の池田達雄・総務省消防庁長官、高橋謙司・内閣府政策統括官(防災担当)から「防災の知識・技能を有する防災士に地域防災力の担い手として大きく期待」旨の祝辞が、また受賞者代表として久保榮子さん(和歌山県/「個人」受賞/紀伊半島大水害体験紙芝居の語り部)が謝辞を述べた。
2025年防災士表彰「防災士功労賞」受賞者は下記のとおり(敬称略、音順)。評価・業績の詳細は日本防災士機構ホームページ(下記リンク)で参照のこと。
【団体】 学生防災士サークルKUISs BOSAI(兵庫県)/西海千ノ浦区自主防災会(石川県)/特定非営利活動法人石川県防災士会(石川県)/宮城県仙台北部地区郵便局長会(宮城県)
【個人】 阿部 清人(宮城県)/久保榮子(和歌山県)/柴田敏博(熊本県)/鶴岡俊之(千葉県)/原 和正(鳥取県)/平田千春(沖縄県)/前田太二(山梨県)
25年受賞団体のなかで、「KUISs BOSAI」は関西国際大学防災士サークル。防災を学んだ学生を中心とするサークル。石川県防災士会は24年能登半島地震で「いしかわ総合スポーツセンター」避難所開設に伴い、石川県・金沢市・他の防災組織と協力して避難テント設営に協力。
個人では、阿部清人さんは、2009年に防災士資格を取得しラジオ局アナウンサーとして防災啓発活動を行っていたが、東日本大震災当日には防災士としての知見を活かして情報発信に尽力。また「防災」の要素を取り入れた「防災エンスショー」を年間100回以上の講演を続けていることでも知られる。久保榮子さんは2011年紀伊半島大水害で夫を失った被災体験をもとに紙芝居33枚を手書き製作、命の大切さを語る体験紙芝居の語り部としての防災啓発活動を続けている。

〈2025. 07. 01. by Bosai Plus〉