知る×体験する ぼうさい教育 sample fair
《本紙特約リポーター:片岡 幸壱》

一般社団法人 大学都市神戸産官学プラットフォーム採択プロジェクト「企業、行政、大学、住民が共につくる地域防災」が主催する第5回「つながりから広がる、地域防災の未来セミナー」が去る2025年11月30日、KOBE Co CREATION CENTER(兵庫県神戸市)で開催され、学生、一般などを含む約50人が参加した。
防災教育プログラムの開発事例と今後の活用について、体験を通して考えていくことを目的とするセミナーで、「企業、行政、大学、住民が共につくる地域防災」プロジェクトは、南海トラフ巨大地震等の未曽有の災害に備え、広域的かつ多層的な地域防災の体制構築に向けて、大学、企業、行政、住民が連携する取組みを目指している。
■事例紹介、対談、教材体験
松下正和・神戸大学地域連携推進本部特命教授の司会でセミナーは始まり、「防災教育プログラムの開発事例と今後の活用について」では、コーディネーターを前田 緑・神戸学院大学社会連携グループが務めた。
事例紹介・対談では、蔵元良平・神戸市危機管理局防災企画課係長が「真陽地区津波防災安全マップの見直し」、前林清和・神戸学院大学現代社会学部社会防災学科教授が「防災教育プログラムの開発と今後の活用について」、田中達也・神戸常盤大学教育学部こども教育学科講師が「防災教育におけるICT活用の可能性:判断力と自己効力感を育む学習デザイン」をテーマに話題提供した。

蔵元氏は「津波防災安全マップ見直しワークショップを通して災害に強い都市を目指す」、前林氏は「防災教育をするにあたって、正しい知識に基づいて主体的に考え、率先して行動する事が大切」、田中氏は「災害特性への知識を活用した、児童主体の行動選択(避難経路選択や避難行動選択)を含む新たな避難訓練プログラムを構想することが必要」と語った。
「防災教育プログラム見本市」では、デジタル防災教育・学習システム「デジ防災®」(教材実施:TOPPAN株式会社)、非常持ち出し袋をゲーム形式で学ぶ教材、お菓子ポシェット作り体験の教材体験が行われた。
「デジ防災®」はTOPPANが開発したデジタル教材で、小・中学生が 学校の教室でPC やタブレットを使用して クイズ形式で楽しみながら防災を学ぶ学習システム。時間制限のあるなか、発災時の判断を迫る問題に回答して知識を付けようというもの。
「非常持ち出し袋」は画面に表示されている衣類・衛生・トラブル・食料・飲料水・貴重品から非常持ち出し袋になにを入れるかを考えて選択して入れていく。「お菓子ポシェット」は袋の中にお菓子を入れてポシェットの形になるように作成する。


■楽しみながら防災を学ぶ事の重要性
リポーター・片岡もこれらのプログラムを実際に体験して、ゲーム感覚で楽しみながら防災について学べることを実感した。お菓子ポシェット作り体験について説明した神戸常盤大学の学生に感想を聞いたところ、「他大学のいろいろな防災の取組みを聞くことができて、考え方など、視野が広がった。自分事として備えるきっかけになった」と語っていた。
子どもだけではなく、親子・家族、コミュニティ、そして地域全体の防災レベル向上につながることに期待したい。
※掲載写真については主催者の掲載承諾を得ています(片岡幸壱、編集部)。
▽本紙特約リポーター:片岡 幸壱
神戸市在住。中学2年のとき阪神・淡路大震災に遭遇、自宅は全壊したが家族は全員無事避難。学生時代より取り組んでいる防災を仕事と両立しながら、ライフワークとして、ユニバーサルデザイン(UD)などのイベント・ボランティア参加を続けている。聴覚障がいを持つ防災士としても活躍中。
▼本紙関連記事:
・神戸常盤大学の学生TOPPAN「デジ防災」を使用した防災教育授業
▼参考リンク:
・一般社団法人 大学都市神戸産官学プラットフォーム
