流域地図に「小学校」「自然災害伝承碑」「名水百選」などの
表示機能
● 「流域思考」の提唱者・岸由二慶應義塾大学名誉教授が待望する機能を追加
「地球とつながるよろこび。」――を企業理念に掲げアウトドア事業を行う株式会社ヤマップ(福岡市/YAMAP)は、日本全国の流域を網羅した3Dデジタル地図の「YAMAP流域地図」において、「小学校」、「自然災害伝承碑」、「名水百選」を表示する機能を追加した(後日、「江戸時代の温泉番付に基づいた温泉地」も表示予定)。


YAMAP流域地図での全国の小学校を表示する機能により、主にこどもたちが、自分たちはどの流域圏で暮らしているかがより直感的にわかるようになる。また、小学校の環境教育や地理・理科の授業で、流域に関する学習を進める際の素材として活用しやすくなる。この機能は、「流域思考」の提唱者であり、鶴見川流域や小網代流域での実践者でもある岸由二・慶應義塾大学名誉教授が待望する機能でもある。
「YAMAP流域地図」は、2020年7月に九州、中部地方などを中心に各地で発生した集中豪雨を契機に、山・川・街・海を含む流域全体で治水する必要性を強く認識したことから開発が始まった。
岸由二名誉教授が提唱する「流域思考」をベースにした3Dデジタル地図で、2024年5月にリリースされ、都道府県や市町村といった人間がつくった行政区分ではなく、地球の生態系の単位である「水の流れ」をわかりやすく視覚化した地図で、2024年6月に洪水・土砂災害ハザードマップを追加している。2024年度「グッドデザイン賞・金賞」(経済産業大臣賞)を受賞した。
本紙 2024年11月8日付け:「YAMAP流域地図」 24年度「グッドデザイン賞・金賞」を受賞
2024年リリースの洪水・土砂災害のハザードマップ表示機能に加え、今回「自然災害伝承碑」を表示する機能を追加した。流域地図をベースに、過去の災害の教訓を未来へとつなぐ役割の一端を担うことができる。自然災害伝承碑をもとに、その流域に暮らす住民が、自然災害におけるリスクを「自分ごと」として認識し、流域全体での防災意識を高めるきっかけにしたいとしている。
さらに、「名水百選」を表示する機能を流域地図に追加。名水がある場所は、その周囲の水環境が豊かな証でもある。名水を点でとらえるのではなく、流域という面でとらえることで、その地域に名水があることの価値や意味をより広く認識できるようになると考えた。

ヤマップは今後、流域地図は、水関連のリスクを可視化する防災地図という側面だけでなく、地球環境にとって最大の恵みのひとつである水資源を可視化する「いのちの地図」へ進化することを目指す。
今後、流域地図に「水・土・大気、山・森・川・海などの自然資本を計測し表示」する機能の追加も視野に入れており、同機能の活用や事業連携、流域治水に関心のある都道府県、地方自治体、不動産関係者など企業からの問い合わせ歓迎だ。
〈2025. 11. 11. by Bosai Plus〉
