防災意識は高いのに備蓄不足?
行動変容が求められる防災対策
コスモヘルス株式会社(東京都港区)のシニア専門調査プラットホーム・コスモラボが、シニア層の『防災対策』に関するアンケートリサーチのレポートをリリースした。
50代以上のシニア450名以上に『防災対策』に関するアンケート調査を実施したもので、災害への備えや被災経験、情報収集手段、防災用品の準備状況など、多角的な視点からシニア世代の防災への意識と行動の実態を明らかにした。その結果を見ると――
▶約8割が普段から災害を意識

1:地震や台風、豪雨などの災害をどの程度意識しているか(有効回答者数:481名)
シニア層の災害意識は極めて高く、「非常に意識している」(22.9%)と「やや意識している」(56.1%)を合わせると約79%が普段から災害を意識していると回答。近年の大規模災害の頻発や報道の影響もあり、災害への危機感が広く浸透していることがうかがわれる。
▶備えは”最低限レベル”に留まる傾向

2:過去の災害時に備えが足りなくて困ったもの(複数回答可)(有効回答者数:169名)
被災時に最も困ったのは「飲料水」(45.6%)で、次いで「食料」(29.0%)、「照明(懐中電灯、ランタンなど)」(27.8%)と続き、生命維持と安全確保に関わる基本的アイテムへのニーズが高い。災害時にはまず「飲む」「食べる」「見る」という基本的な機能の維持が最優先課題であることが浮き彫りになっている。実際の防災用品の備蓄状況は「最低限は備えている」(56.5%)が最多で、「しっかり備えている」はわずか5.6%という結果。
▶災害時の情報源は「テレビ」が最も多い

3:実際の災害時に、どこから情報を得たか(複数回答可)(有効回答者数:169名)
災害時の情報源として最も頼りにされたのは「テレビ」(55.6%)で、次いで「ラジオ」(37.9%)、「役所や自治体の情報」(32.0%)が続く。停電や通信障害が発生しやすい災害時でも、従来型のメディアが重要な情報インフラとして機能している実態。
コスモヘルス社ではほかに、「非常食や防災用品を購入する際の重視点」や「今後、新たに備えたい防災用品」などについてアンケートを行っている――詳細は下記リンク参照。
〈2025. 05. 22. by Bosai Plus〉