移民政策はとらないが、外国人に対する総合戦略を策定

 民間の有識者らでつくる「人口戦略会議」(議長=三村明夫・日本製鉄名誉会長)が1月9日、提言「人口ビジョン2100」を公表した。国の推計では2100年の高齢化率は約40%で、提言は、これに対応するため以下の「戦略」が述べられている。

P5 4 人口戦略会議「人口ビジョン2100」概要より「三つの基本的課題」 - 人口「8000万人」維持を<br>2100年に向けて戦略会議が提言
人口戦略会議「人口ビジョン2100」概要より「三つの基本的課題」

○2100年に人口8000万人で安定化させることを目標に

○人口減少の流れを変える「定常化戦略」と、質的な強靭化を図る「強靭化戦略」の実行で、「未来選択社会」(未来として選択し得る望ましい社会)の実現を提案

○定常化戦略では、若年世代の所得向上や雇用改善、共働き・共育ての実現、多様なライフサイクルの選択、プレコンセプションケア(妊娠前の健康管理)、子育て支援の総合的な制度の構築と財源確保などを重要な論点とする

○人への投資強化、サービス質的強靭化と持続性向上、イノベーション環境整備

○「永住外国人」「定住外国人」の政策については、人口減少を補充するための移民政策はとるべきではないとしつつ、労働目的を中心とする外国人に対する総合戦略の策定と、その政策を遂行する体制の整備、政策の「司令塔」の設置も求める。

人口戦略会議:提言書「人口ビジョン2100」

〈2024. 01. 24. by Bosai Plus

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