都道府県別で、徳島(49.5%)、福井(44.8%)…
浸水想定区域、土砂災害警戒区域の双方に493校
文部科学省は、近年、学校において水害・土砂災害の甚大な被害が発生していることから、浸水想定区域および土砂災害警戒区域に立地する公立学校(幼稚園、こども園、小中学校、高校、特別支援学校など公立の計3万7374校)を対象に、ソフト面(避難確保計画の作成状況や避難訓練の実施状況等)やハード面(学校施設内や受変電設備の浸水対策等)の対策状況について調査を実施、去る6月8日、2020年10月時点の調査結果としてとりまとめ公表した。
それによると、全国の公立学校・園の約3割に当たる約1万1千校が、大雨時に浸水や土砂災害の恐れがある地域に立地、水害時の避難計画が作成されていない学校も多数あった。
![公立学校の水害リスク<br>1万1千校にのぼる P4 3 浸水想定区域・土砂災害警戒区域に立地し、要配慮者利用施設として位置づけられた学校(文部科学省資料より) - 公立学校の水害リスク<br>1万1千校にのぼる](https://www.bosaijoho.net/wp/wp-content/uploads/2021/06/P4-3_%E6%B5%B8%E6%B0%B4%E6%83%B3%E5%AE%9A%E5%8C%BA%E5%9F%9F%E3%83%BB%E5%9C%9F%E7%A0%82%E7%81%BD%E5%AE%B3%E8%AD%A6%E6%88%92%E5%8C%BA%E5%9F%9F%E3%81%AB%E7%AB%8B%E5%9C%B0%E3%81%97%E3%80%81%E8%A6%81%E9%85%8D%E6%85%AE%E8%80%85%E5%88%A9%E7%94%A8%E6%96%BD%E8%A8%AD%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E4%BD%8D%E7%BD%AE%E3%81%A5%E3%81%91%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%9F%E5%AD%A6%E6%A0%A1%EF%BC%88%E6%96%87%E9%83%A8%E7%A7%91%E5%AD%A6%E7%9C%81%E8%B3%87%E6%96%99%E3%82%88%E3%82%8A%EF%BC%89.jpg)
また、災害時に配慮が必要な人が利用する「要配慮者利用施設」に指定された学校・園のうち、浸水想定区域にあるのは7476校(20.0%)、土砂災害警戒区域にあるのは4192校(11.2%)で、両区域の双方に該当する学校は493校(1.3%)。水害リスクの高さの都道府県別では徳島、福井などが4割を超えた。
災害時の避難所ともなる学校の水害リスク軽減、安全確保対策は急務であり、文部科学省は対策の必要な公立学校に早期の対応を求めている。
>>文部科学省:浸水想定区域・土砂災害警戒区域に立地する学校に関する調査結果
〈2021. 06. 18. by Bosai Plus〉