今回、改めて濱口梧陵に触れるのは、いま新型コロナ感染症という世界的な災禍にあって、再びスポットライトが梧陵翁に当てられるからである。
 濱口梧陵は防災のみならず、多くの分野で社会貢献を果たしている。以下、広川町の「稲むらの火の館」資料室をはじめ諸文献、そして千葉科学大学・藤本一雄危機管理学部教授による「濱口梧陵を模範として、100年先の危機に備える」などを参考に、その業績の概略をまとめてみよう……