「東日本大震災ツイートマッピング」より

東大大学院 渡邉英徳教授
「 東日本大震災ツイートマッピング」公開

 2011年3月11日の東日本大震災発災から1年半を経た2012年9月12日~10月28日、東日本大震災ビッグデータワークショップ -Project 311-」が開催された。グーグル、ツイッター、朝日新聞、NHK、レスキューナウなどソーシャルメディアやマスメディアが中心となって、震災発生から1週間の間に実際に発生した震災関連情報・データを参加者に提供し、参加者はそれぞれの専門性に基づいてそれらデータを改めて分析することで、今後起こりうる災害に備えてどのようなことができるかを議論し、ビッグデータの新たな可能性やサービスを開発しようという趣旨だった。

 提供されたデータは、3月11日から1週間の朝日新聞記事(提供:朝日新聞社)、GoogleTrends(グーグル)、東日本大震災直後のテレビ放送テキスト要約データ(JCC)、3月11日から1週間のツイート(Twitter Japan)、NHK総合テレビ大震災発災直後から24時間の放送音声書き起こし・頻出ワードランキング (日本放送協会)、Honda インターナビ通行実績マップデータ(本田技研工業)、レスキューナウ鉄道運行情報・緊急情報・被害状況まとめ情報(レスキューナウ)、混雑統計データ(ゼンリンデータコム)。

 東京大学大学院の渡邉英徳教授(情報デザイン)は、日本大震災から10年を迎えるのを前に、この成果コンテンツを活用して、大震災発生から24時間以内につぶやかれたジオタグ(位置情報)付きツイート約3400件をアーカイブして、Webブラウザで3D地図・2D地図の表示が出来る「Cesium」に移植、世界地図上に表示したサイト「東日本大震災ツイートマッピング」を公開した。

P6 1 「東日本大震災ツイートマッピング」より - 大震災発生から24時間のツイートを<br>ジオタグ・マッピング
「東日本大震災ツイートマッピング」より

 ツイート投稿は東北の被災地や都内の混乱を生々しく実況するほか、海外での日本語ツイートも表示されていて、それぞれがそれぞれの場所で当時の記憶、リアルな感覚を蘇らせることができる。渡邉教授自らもその日は帰宅困難者となり、「レインボーブリッジを徒歩で渡った」という。

>>東京大学大学院 渡邉英徳研究室:東日本大震災ツイートマッピング

〈2021. 02. 16. by Bosai Plus

This article has 1 comment

  1. 西池袋、サンシャインタワー近くのビルにて地震に遭遇しました。
    閉所恐怖のため、揺れの中、非常階段を駆け降り、外へ。
    階段を駆け降りている最中、建物の軋む音が凄く、生き物の体内にいるかのようでした。
    外に出て地面に這いつくばっていても揺れを感じました。
    サンシャインがユラリユラリと揺れ、首都高の電線が激しく大きく震え、恐ろしかったです。
    しばらくして人々が街に溢れだしてきました。
    当時のツイートを生々しく見られるのは貴重で興味深く、有益です。

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