国土交通省資料より「2018年7月豪雨/広島県安芸郡坂町小屋浦の土砂災害」

防災・減災主流の社会実現へ
今夏中に抜本的な防災・減災対策をとりまとめ

●「2020(令和2)年7月豪雨」の教訓も取り込めるか、
 総力あげての「流域治水」

 国土交通省は去る7月6日、新たに「総力戦で挑む防災・減災プロジェクト~いのちとくらしをまもる防災減災~」を立ち上げた。ここ数年来、2016年熊本地震、2018年7月豪雨、2019年房総半島台風・東日本台風など、気候変動の影響などにより激甚な災害が頻発している状況について、「災害から国民の命と暮らしを守るためには、これまでの教訓や検証を踏まえ、抜本的かつ総合的な防災・減災対策が必要」として、国土交通省の総力をあげて、抜本的かつ総合的な防災・減災対策の確立をめざす、としている。
 2020年夏までに、「いのちとくらしをまもる防災減災」をスローガンとする国民の視点に立ったわかりやすい防災・減災対策をとりまとめるとしているので、注目したい。

P3 1 国土交通省資料より「流域治水の施策イメージ」 - 国土交通省<br> 総力をあげて「流域治水」
国土交通省資料より「流域治水の施策イメージ」より

▼検討テーマ
・気候変動や切迫する地震災害等に対応したハード・ソフト対策のあり方 等・防災・減災のためのすまい方や土地利用のあり方 等
・計画運休、災害時の情報提供等を含む交通分野の対策のあり方 等
・防災・減災のための長期的な国土・地域づくりのあり方

>>国土交通省:総力戦で挑む防災・減災プロジェクト~いのちとくらしをまもる防災減災~

 具体的な柱としては、次の10本を設定している――
▽あらゆる関係者により流域全体で行う流域治水への転換
▽気候変動の影響を反映した治水計画などへの見直し
▽防災・減災のための住まい方や土地利用の推進
▽災害発生時における人流・物流コントロール
▽交通・物流の機能確保のための事前対策
▽安全・安心な避難のための事前の備え
▽インフラ老朽化対策や地域防災力の強化
▽新技術の活用による防災・減災の高度化・迅速化
▽分かりやすい情報発信の推進
▽行政・事業者・国民の活動や取り組みへの防災・減災視点の定着

>>国土交通省:総力戦で挑む防災・減災プロジェクト 主要施策

〈2020. 07. 16. by Bosai Plus

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