広島県では、公共土木施設等に関するあらゆる情報を一元化・オープンデータ化し、外部システムとのデータ連携を可能とするインフラマネジメント基盤「DoboX(ドボックス)」を6月28日から運用開始している。DoboXでは、浸水想定区域や土砂災害警戒区域などの災害リスク情報や、公共土木施設等の情報を、3Dマップや地図上で確認することができる。また、これまで行政内部で利用していた情報をオープンデータ化することで、県民や民間企業、研究機関など、誰でも利用することが可能となる……

 近年は日本各地で観測史上1位を更新する大雨となることが珍しくありません。平成26年(2014年)7月30日から発生した「平成26年8月豪雨」は、台風11号と12号が次々と日本各地に接近・上陸し、加えて前線が日本付近に停滞したため広い範囲で猛烈な雨が降りました。8月1~5日にかけて四国の太平洋側では総降水量が8月の月降水量平年値の2~4倍の1000mm以上となり、8月7~11日には四国から東海地方で総降水量が500~1000mmとなりました……

 広島県は中国地方の中央に位置し、瀬戸内海沿岸部は年平均気温が15度前後と温暖な気候で年平均降水量は約1000mmなのに対し、山間地帯は10度前後と寒く、降水量は約2000mm以上と雨が多いのが特徴です。
 県の72%が林野面積となっており、山間部の地質は花崗岩・花崗班岩が主になっています。花崗岩は風化が進むと砂質土状の「まさ土」となり脆く崩れやすくなることで知られていますが、県内ではすでに「まさ土」となっている箇所も少なくありません……