文部科学省は、近年、学校において水害・土砂災害の甚大な被害が発生していることから、浸水想定区域および土砂災害警戒区域に立地する公立学校(幼稚園、こども園、小中学校、高校、特別支援学校など公立の計3万7374校)を対象に、ソフト面(避難確保計画の作成状況や避難訓練の実施状況等)やハード面(学校施設内や受変電設備の浸水対策等)の対策状況について調査を実施、去る6月8日、2020年10月時点の調査結果としてとりまとめ公表した……
気象災害、土砂災害、台風
今年もいよいよ出水期を迎える。今期は西日本を中心に、記録的な早さで梅雨入りが進んだ。沖縄と奄美は平年より1週間ほど早く5月5日に梅雨入りした。九州南部は史上2番目の早さで5月11日に梅雨入り、15日、16日には九州北部から東海にかけて相次いで梅雨入りした。いずれも平年より20~22日早く、近畿と四国は梅雨入り発表史上でもっとも早く、九州北部、九州南部、中国、東海は2番目の早さだったという……
河川が氾濫する大規模水害や土砂崩れ、がけ崩れなどは大きな災害であり、その対策はハード面の多くを行政の「公助」に頼ることになる。ひるがえって私たち市民の「自助・共助」としては、浸水が想定される地区や避難経路・避難所など(浸水の深さ、標高なども)を示した「浸水ハザードマップ」の活用、そして防災気象情報や、雨域・河川水位情報をいつでも入手できる法を知っておくなど、ソフト面の対策が重要だ。
ただ、“日常災害としての水害”を考えると、少なくとも床下浸水防ぐ個人・企業レベルでの「土のうの備え=“ハード対策”」が欠かせない……
近年の風水害では中小河川の氾濫や溢水による被害が少なくない。わが国の河川の9割以上は国の管理ではなく、自治体管理のいわゆる中小河川となる。ハザードマップの浸水想定区域の予測も中小河川についてはまだ不備なところが多く、防災士など自主防災の地域防災活動での大雨時などの住民避難支援活動では、中小河川の水位などへの警戒もますます重要となっている……
防災気象情報について、情報が多すぎてわかりにくいという声が高まっていたが、4月28日の参院本会議で、災害時に市町村長が発令する避難勧告を廃止し、避難指示に一本化することを盛り込んだ改正災害対策基本法などが全会一致で可決、成立した。住民への呼びかけを分かりやすくして逃げ遅れによる被災を防ぐ趣旨で、高齢者らの避難を迅速に促す……
内閣府(防災担当)は去る6月30日(安倍晋三政権のもと)、「気候変動×防災」に関する武田良太内閣府特命担当大臣(防災)(当時、現 小此木八郎)・小泉進次郎環境大臣(留任)の共同メッセージをとりまとめ公表した。
想定を超える気象災害が各地で頻発し、気候変動はもはや「気候危機」と言える状況のなか、気候変動リスクを踏まえた抜本的な防災・減災対策が必要とし、共同メッセージを、気候変動対策と防災・減災対策を連携して取り組む戦略「気候危機時代の『気候変動×防災』戦略」と命名した……
国立研究開発法人防災科学技術研究所が、洪水や土砂災害のリスクを一人ひとりが把握し、適切な判断や行動を支援する「災害リスクが一目でわかるマップ」を試験公開、同時に「身近な災害リポート」を募集中だ……
気象庁気象研究所(茨城県つくば市)は、過去の観測データ等を用いて、日本に接近する台風の特徴の変化を詳細に調査した結果、過去40年で、東京など太平洋側の地域に接近する台風が増えていることが明らかになったと発表した。これらの接近する台風は、強度がより強くなっていること、および移動速度が遅くなっていることもわかったとしている……
直近の報道(8月28日付け)に、名古屋大学の研究グループが近く、7月豪雨で倒れた岐阜県瑞浪(みずなみ)市大湫町の樹齢1200~1300年とも伝わる県天然記念物の神明大杉を活用し、過去千年間の気象の分析を始めるというものがあった。2、3年をめどに、大杉の年輪からこの地方の降水量や気温などを計測し、千年分のデータをとって、気候変動の研究に生かすというもの……
地震によって地滑りを誘発する可能性がある大規模盛土造成地。阪神・淡路大震災や東日本大震災、熊本地震などで、谷や沢を埋めた造成宅地、あるいは傾斜地盤上に腹付けした大規模な造成宅地ががけ崩れや土砂流出を起こし、大きな被害が発生した……
国土交通省は、近年の水災害の激甚化や水災害リスクの増大を踏まえ、水災害に対するリスクの評価および防災、減災の方向性について検討するため、専門家、有識者からなる「水災害対策とまちづくりの連携のあり方」検討会(座長:中井検裕東京工業大学教授)を本年(2020年)1月8日に設置した。同検討会は4回の会合を経て去る7月16日、「水災害対策とまちづくりの連携のあり方提言(案)」と「水災害リスクを踏まえた防災まちづくりのガイドライン骨子(案)」をとりまとめ公表した……
日本建築学会が去る6月29日、「激甚化する水害への建築分野の取り組むべき課題~戸建て住宅を中心として~」と題する提言を発表した。
近年急増する気候災害が都市活動や生活の脅威となってきていることから、同学会として、水害に絞って検討と議論を重ね、従来の建築の耐震性能、防火性能、耐風性能、耐雪性能、断熱性能などに並ぶものとしての「耐水性能」の確立に向けて、取り組むべき喫緊の課題をまとめた……








