2011年東日本大震災発生当時の状況が西日本太平洋沿岸部で発生することを想定し、各地の府県・市町村社会福祉協議会組織が、平時からなにをどう備えるべきか、また発災後にどのように対処すべきなのかを検討する研修会や意見交換会が、国の「防災対策に資する南海トラフ地震調査研究プロジェクト」(文部科学省科学技術試験研究委託事業)の一環として試みられている……
事前防災
『フェーズフリー福祉防災 ~福祉なくして防災なし~』の第2弾として、「災害ケースマネジメント」(DCM:Disaster Case Management)に焦点を当てる。「災害ケースマネジメント」とは、被災者を個別支援して生活再建につなげる取組みであり、その推進にも多くの主体が関わることになる。広域大規模災害が想定されるわが国で、平時のいまこそ被災者支援制度を拡充させる機会であり、”フェーズフリー福祉防災”構築のキーワードになりそうだ……
大阪府堺市の「堺市総合防災センター」(堺市美原区阿弥)が完成、4月1日プレオープン、15日にグランドオープンする。堺市でも南海トラフ地震や上町断層帯地震など大規模災害の発生が懸念されることから、堺市総合防災センターは防災に関する中核拠点施設となる……
「個別避難計画」作成の重要性を踏まえて、パソナグループの株式会社パソナテックと三井住友海上火災保険株式会社が、防災まちづくりに向けた「個別避難計画支援の実証実験プラン」を4月から提供開始する。
実証実験プランでは、パソナテックが開発する自治体向け避難支援システム「防災ヘルプサービス」を活用し、オンラインでの個別避難計画の作成や、避難訓練による計画の実効性検証、保険導入を通じた要支援者および移動サポーターの意識・行動変容の分析が可能……
大東建託株式会社(東京都港区)が、水害対策に特化した防災配慮型賃貸住宅として、ぼ・く・ラボ賃貸「niimo(ニーモ)」の販売を開始した。1階を浸水した場合でも早期復旧や清掃が比較的容易な打ち放しコンクリート仕上げのRC造(鉄筋コンクリート造)とし、屋根付き駐車場やアネックス(離れ)を配置。浸水の可能性が極めて低い2階・3階は木造2×4工法として、居住空間を集約した……
独立行政法人国立高等専門学校機構(東京都八王子市、以下「高専機構」)は、国立研究開発法人防災科学技術研究所(茨城県つくば市、以下「防災科研」)と共催する「第4回高専防災コンテスト」の最終審査会を2月18日にオンラインで開催し、最優秀賞をはじめとする各賞を決定した。高専防災コンテストは、高専生の技術・知見・柔軟な発想力を地域の防災力・減災力向上に活かそうと、2018年度から高専機構と防災科研の共催によりスタートした取組み……
国土交通省は、地方ブロックで今後予定されているインフラ整備事業等(*後述「国交省による注」参照)について、事業の概要、完成時期、事業効果等を地図上に可視化した「インフラみらいマップ」を作成し、3月29日、公表した。これにより、インフラ整備の将来の見通しをよりわかりやすく提示し、民間投資の誘発などを通じた社会資本のストック効果のさらなる発現を期待する……
本紙は本年(2022年)1月1日付けで、昨年末(2021年12月18日)の「震災から10年『復興道路』全線開通」を取り上げ、復興道路=三陸沿岸道路(三陸道)と三陸沿岸と内陸を結ぶ4つの「復興支援道路」全長約570kmの道路網が完成したことを伝えた。震災から11年となった本号は巻頭企画を「復興へ“新しい力”」と題して、復興道路・復興支援道路が被災地にもたらし得る“力”を紹介したい……
【特別企画】「フェーズフリー化する「福祉防災」~個別支援計画(災害時ケアプラン)はいま」に関連して、「福祉専門職と共に進める『誰一人取り残さない防災』」の全国展開のための基盤技術の開発」研究代表・立木茂雄同志社大学社会学部教授に、「福祉と防災の連携」についてインタビューを試みた。題して「福祉防災へスクラムを組む ――個別支援計画(災害時ケアプラン)、全国展開へ」……
東日本大震災の教訓を踏まえた2013年6月の災害対策基本法改正は、市町村長に避難行動要支援者名簿の作成の義務づけ、本人同意や条例に特別な定めがあれば名簿情報を平常時に避難支援等関係者に提供することが可能となり、災害時には本人同意に関係なく名簿情報の外部提供が可能とされた……
琉球大学地域創生総合研究棟にある地区防災研究所(沖縄県西原町、代表:山本大樹氏)が先ごろ、「ペット BLSトレーニングセンター」を設立、合わせて、9月9日「救急の日」を「ペットも救急の日」とすることを正式登録し、本年(2022年)1月1日付で日本記念日協会に正式に登録された……
ICT(情報通信技術)、DX(デジタルトランスフォーメーション)、A(I 人工知能)、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)……さらにはメタバース(3次元仮想空間)などなど、最先端デジタルテクノロジーの急進展ぶりに目を見張る。かつてSFの世界で空想された“テクノロジー”がいま、次つぎと現実化しつつあり、防災分野でもその活用が目立ってきた……