“災害時、リアルに役立つ !” 新版『助かるマニュアル』
● “ナカナカ・カンナカ”な危機管理トリビア満載 『助かるマニュアル』
甘中(かんなか)繁雄・防災士 著/監修による『新版 災害時、リアルに役立つ! 助かるマニュアル』が、大和書房から先ごろ(3月18日)刊行された。同書のキャッチコピーに「大地震・台風などの天災から、熊被害・リチウムイオン電池火災など近年増加中の災害まで。いざというときとるべき行動がわかる」とある。また、「防災のプロによる、読むだけで「備え」になる66の話」とも。
大和書房:甘中繁雄・著「新版 災害時、リアルに役立つ! 助かるマニュアル」

一般的にはこのテーマの類書はよく見かけるが、同書がナカナカ・カンナカなのは、ちょっとだけネタバレすると、巻頭の扉ページのひとつ「72時間の壁」にある「アメリカには“The Rule of Threes”というサバイバルのための用語――生存の危機状況に陥るまでに、極暑・極寒など過酷な環境では3時間、水を飲めなければ3日間、なにも食べられなければ3週間」のトリビア紹介は、通読への期待をふくらませてくれた。
ちなみに、「72時間の壁」については、実際の災害で72時間以上生き延びて救助された事例が複数あることから、本紙としては“あきらめてはいけない”という崩し得る壁でもあることを付言しておこう。
また本書は、例えば、「地震時、電車やバスの中にいたら…」で、「地下鉄の場合は非常脱出タラップといわれる非常口が先頭と最後尾の車両にある」、「バスは基本的に乗車口とは対向側に非常出口がある」など、本紙編集子も何度も改めて納得する箇所が多く、危機管理のトリビア情報としてだれかに教えたくなる情報をふんだんに取り込んでいて、まさにナカナカ・カンナカと、その視点・切り口に共感した。
「読むだけで「備え」になる66の話」の全66話は、前述の大和書房リンク先にすべて羅列してあるので、参照してほしい。
・甘中繁雄(かんなか・しげお)・著/監修 「新版 災害時、リアルに役立つ! 助かるマニュアル」
・大和書房刊/単行本/電子書籍で入手可
出版年月日:2026年3月18日/判型・ページ数:四六160ページ
・定価:1760円(本体1600円+税)

● 本紙書評子の個人的ご縁もあって…余談のお詫び+(プラス)
貴重な紙面を費やしての余談でお詫びしますが、本紙書評子が“ナカナカ・カンナカ”などとやや浮かれた書評を記したのはほかでもない、甘中繁雄さんと書評子(WEB防災情報新聞 特別編集委員/防災プラス編集発行人・高嶋三男)は防災士養成制度の発足時からの“盟友・同志”でもあるからだ。
甘中繁雄さんは、同氏講演講師経歴によると、次のようである。
「関西学院大学法学部卒業、兵庫県西宮市の自宅で阪神・淡路大震災に被災したことを原体験として防災士養成事業に参加。現在、NPO法人首都圏防災士連絡会 副理事長として、数々の災害現場での調査活動やボランティア活動をもとに、全国各地で「防災研修」を実施し、地域の減災に貢献する「防災士」の育成に取り組んでいる。また、自治体や企業での防災講演会、避難所開設訓練や要援護者支援等、防災教育や訓練に積極的に取り組み、減災社会の実現に向け活動している。近年は内閣府・避難所生活支援リーダー/サポーター研修の講師として「災害関連死ゼロ」をめざし活動中」。
本紙書評子は、甘中さんが「阪神・淡路大震災被災を原体験として防災士養成事業に参加」爾来の同僚として、またその後の防災士養成事業の盟友・同志として親交をあたためてきた。
甘中さんは、トライアスロンを“趣味”とするアスリートでもあるが、現在はフルマラソンに転換して、直近の「愛媛マラソン」では4時間台で完走したそう(ちなみに書評子はだいぶ以前、NYマラソンを7時間台(!)で完走している)。
〈2026. 04. 02. by Bosai Plus〉
