昭和南海地震時の浸水状況と現在の様子

安全安心なまちの再生、住まいと暮らしの再建、
なりわいの再生を基本理念に

 高知県高知市は、想定される南海トラフ地震の発生で甚大な被害に見舞われるおそれがある。被災後のまちの復興においては市行政内部及び関係機関との総合調整や地区住民との合意形成が求められるほか、多岐にわたる業務を的確かつスピード感を持って進める必要があることから、復興の事前対策として復興方針をあらかじめ決めておくことが重要。
 東日本大震災では、復興計画の策定が遅れ、多くの住民が他地域へ転出したことから、高知県が2021年度に「高知県事前復興まちづくり計画策定指針」を策定したことを受け、高知市では「事前復興まちづくり計画」の策定を開始していた。

P5 1 昭和南海地震時の浸水状況と現在の様子 - 高知市「事前復興計画」<br>安全安心なまちの再生
昭和南海地震時の浸水状況と現在の様子。上写真:昭和南海地震(M8.0)発災翌日(昭和21年12月22日)地盤沈下:1.2m〜1.3m]、下:現在の高知市(高知市資料より)

 このほど、被災後のまちづくりの復興方針や体制・手順等をとりまとめた「高知市事前復興まちづくり計画復興基本方針」を策定し公表した。

○地震・津波の想定と影響
 最大規模の南海トラフ地震(M9.1)で未耐震建物の倒壊や津波浸水による壊滅的な被害を想定――地震・津波対策:ハードとソフトの施策を組み合わせた「多重防御」を推進。
高知海岸事業や三重防護事業を通じて、津波対策を強化。
○復興計画の対象期間:復興期間は約8年と設定。応急対策期と復旧・復興期を区分。
○住宅復興の具体的な取り組み:応急仮設住宅の整備や災害公営住宅の提供を計画。
○災害廃棄物処理の方針:仮置場の確保や廃棄物の処理・再生利用を計画。
○インフラ復旧の重要性:道路や上下水道の早期復旧を図り、耐震化を進める。
○教育・医療・福祉の復興:学校や医療施設の早期復旧。心のケアや生活支援を重視。
○商業・農業の復興戦略:仮設店舗の整備や商業施設の復興を進める。
○地域文化の継承と復興:地域特有の文化や歴史的建造物の保全を重視。
○事前復興計画の位置づけ:地域防災計画や復興方針と連携、効果的な復興をめざす。
○復興方針の基本理念:安全安心なまちの再生、住まいと暮らしの再建、なりわいの再生。歴史・文化の保全と地域共生社会の実現をめざす

P5 2 復興事業の実施区域(土地区画整理事業、民間による住宅団地開発事業等/高知市資料より) - 高知市「事前復興計画」<br>安全安心なまちの再生
復興事業の実施区域(土地区画整理事業、民間による住宅団地開発事業等/高知市資料より)
P5 3 浸水想定区域及び対象区域(高知市資料より) - 高知市「事前復興計画」<br>安全安心なまちの再生
浸水想定区域及び対象区域(高知市資料より)

高知市:事前復興まちづくり計画復興基本方針

〈2026. 02. 24. by Bosai Plus

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