image %E5%BE%8C%E7%99%BA%E5%9C%B0%E9%9C%87%E5%AF%BE%E5%BF%9C - M7.5 八戸 震度6強 <br>⇒初の「後発地震注意報」

先発地震の“後追い”に警戒
厳冬期避難対策の再点検が必須

日本海溝・千島海溝周辺で最近、地震活動が活発化していた……
厳冬期のM8クラスを警戒!

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青森県東方沖の地震――八戸市で震度6強、津波警報発表
大規模被害は少ないが揺れによる被害、社会的影響は多方面に
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P1 北海道・三陸沖後発地震注意情報「地震が続けて発生した事例」(内閣府資料より) - M7.5 八戸 震度6強 <br>⇒初の「後発地震注意報」
内閣府資料より「北海道・三陸沖後発地震注意情報」の解説より「地震が続けて発生した事例」として、日本海溝・千島海溝沿いの事例。「2011年に三陸沖でM7.3の地震が発生した2日後にM9.0の巨大地震(東北地方太平洋沖地震)が発生。また、1963年に択捉島南東沖でM7.0の地震が発生した18時間後にM8.5の地震が発生した。ほかに「過去の世界の事例」を説明、「後発地震発生の可能性は先の地震発生直後の可能性が高い」としている

 12月8日午後11時15分頃、青森県東方沖を震源とするマグニチュード(M)7.5の地震が発生。この地震で、青森県八戸市では最大震度6強を観測。震源の深さは54kmで、メカニズムは太平洋プレートと陸のプレートの境界で発生した海溝型の逆断層型とみられている。
 この地震により、気象庁は北海道太平洋沿岸中部から青森県太平洋沿岸、岩手県に津波警報を発表、岩手県久慈港で70cmの津波が観測されたものの、警報は9日未明に津波注意報に切り替わり、早朝には全て解除された。
 気象庁はこの地震により、「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を初めて発表(後段で詳述)。向こう1週間(時限的には12月16日午前0時まで)は、とくに日頃の備えを確認するように呼びかけた。同12日11時44分頃、同じ青森県東方沖の領域でM6.9の地震が発生したが後発地震とは異なるとされている。

P2 1 北海道・三陸沖後発地震注意情報の概要(内閣府資料より) - M7.5 八戸 震度6強 <br>⇒初の「後発地震注意報」
北海道・三陸沖後発地震注意情報の概要(内閣府資料より)

 8日の地震による深刻な大規模被害は、本日(12月14日時点)では報告されていないが、次のような被害や影響が発生している。人的被害では、40人以上の負傷者が発生。建物・インフラへの被害は、建物の一部損壊や道路の陥没、一時的な断水など。青森県七戸町では漏水による断水が発生したが、12月10日時点で解消されている。
 交通機関への影響:鉄道などに影響が出ており、JR東日本はこの地震により、青森県八戸市の八戸線の本八戸/小中野間で、コンクリート製高架橋のコンクリートが剝がれて落ちたり、柱が損傷したりした大きな被害を約20カ所で確認したと発表。安全運行に支障が出る恐れがあるため、八戸線の全区間(八戸-久慈間)を当面の間、運休するとしている。

 また、八戸市柏崎のNTT青森八戸ビル屋上に設置された高さ約70mの鉄塔に損傷が見つかり、再び地震が起こった際に倒壊の恐れがあるとして、同市は12月11日に半径50m以内48世帯に避難指示を発令した。八戸港では路面の亀裂や隆起・沈下が確認され、コンテナターミナルの3分の1ほどが使用不能になったほか、損傷したエリアに留置されたコンテナ約500個が搬出できなくなっているなど、地域経済への打撃は大きいようだ。

 原子力施設関係では、青森県六ヶ所村の使用済み核燃料再処理工場や、北海道・東北各県の原子力発電所に異常は確認されていない。ただ、地震発生後も、青森県東方沖を震源とする地震が相次いでいて、8日の“本震”以降、1週間の地震回数は67回、震度3以上が9回にのぼり、10日夜の青森県での最大震度4を観測する地震が発生、12日にはM6.9の地震が発生して一時、津波注意報が発表された(ちなみに、12日夜に関東でも茨城県南部を震源とする地震が発生して最大震度4を観測)。

気象庁:2025年12月8日23時15分頃の青森県東方沖の地震

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気象庁 「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表
対象地域は、北海道から千葉県にかけての182市町村 
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 気象庁は、12月8日夜の地震を受けて、12月9日午前2時に北海道から千葉県にかけての182市町村を対象として「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表した。これは、2022年12月に制度の運用開始以来、初めての発表となる。

P2 2 北海道・三陸沖後発地震注意情報発表に伴う⼤規模地震発⽣可能性(内閣府資料より) - M7.5 八戸 震度6強 <br>⇒初の「後発地震注意報」
北海道・三陸沖後発地震注意情報発表に伴う大規模地震発生可能性(内閣府資料より)

気象庁:「北海道・三陸沖後発地震注意情報」について

P2 3 後発地震注意情報発表に伴う特別な注意(内閣府資料より) - M7.5 八戸 震度6強 <br>⇒初の「後発地震注意報」
後発地震注意情報発表に伴う特別な注意(内閣府資料より)

 「後発地震注意情報」とは、東日本大震災の事例のように、本震M9.0(東北地方太平洋沖地震)の2日前にほぼ同じ領域でM7.5の地震が起こった事実があり、もし大規模な地震が続発するとすれば、1週間以内に起こる可能性が高いという調査結果に基づく。大規模地震(後発地震)が発生する可能性が、平常時の約0.1%から約1%に高まった場合(後発大規模地震の発生確率100回に1回程度)に発表され、北海道の根室沖から東北地方の三陸沖にかけての巨大地震想定震源域では、新たな大規模地震が発生する可能性が高まっているとの推定だ。「後発地震注意情報」の発表自体は2年に1回程度の確率とされる。

 ただし、「1週間以内に(発生)」という“時限”については、直近の事例で、カムチャツカ半島沖の地震で本年7月10日にM7.5の地震が発生、その10日後の7月20日にM8.8の巨大地震が発生している現実もある。すなわち、ある大きな地震が後続地震(大規模地震)を誘発する可能性があるとして、その間隔は1週間や1カ月、あるいは1年、10年など“人間の時間尺度”では測れない側面があることも確かだ。
 ちなみに地震調査委員会による日本海溝・千島海溝地震の2021年1月1日から30年以内の発生確率は、千島海溝沿いが「7~80%程度」、日本海溝沿いが「ほぼ0~70%」とされている。

 そこで国や自治体は、「後発地震注意情報」への国民(対象エリアの住民・企業など)の対応について、(とりあえずは)今後1週間程度、大規模地震に備えて特別な警戒と日頃からの地震への備えの再確認を呼びかけている。具体的には――
○昼夜を問わず、すぐに避難できる態勢を整える。非常持ち出し品を常に携帯する。
○家具固定の確認。○食料品などの備蓄状況の確認。○家族との連絡手段の確認。
○とくに揺れの強かった地域では、家屋の倒壊や土砂災害などの危険性が高まっているため、今後の地震活動や降雨の状況に十分注意し、危険な場所に立ち入らない。

P2 4 防災対応(住⺠)(内閣府資料より) - M7.5 八戸 震度6強 <br>⇒初の「後発地震注意報」
防災対応(住民)(内閣府資料より)
P2 5 防災対応(事業者等)(内閣府資料より) - M7.5 八戸 震度6強 <br>⇒初の「後発地震注意報」
防災対応(事業者等)(内閣府資料より)

 いずれにしても、「北海道・三陸沖後発地震注意情報」の対象地域では、向こう1カ月、あるいは1年、10年……巨大地震(M8クラス以上)の発生可能性が、平常時に比べれば、かなり高まっていることを肝に銘じ、また、巨大地震に発展しない場合でも強い揺れを伴う地震が続く可能性が高いため、引き続き、日頃からの十分な警戒が必要ではある。

内閣府(防災担当):北海道・三陸沖後発地震注意情報の解説ページ

〈2025. 12. 16. by Bosai Plus

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