3大学共同制作、医療者向け
『やさしい日本語』 動画教材

「東京都と大学の共同事業」――
順天堂大学、帝京大学、聖心女子大学が連携
外国人診療をことばで支援

 順天堂大学、帝京大学、聖心女子大学は、東京の政策課題に連携して取り組む「東京都と大学との共同事業」(「SDGsの推進と持続可能な都市・東京の実現」)の一環として、e-ラーニング教材動画「医療で用いる『やさしい日本語』」を制作し、公開した。
 外国人診療に役立つ『やさしい日本語』の普及をめざして制作したもので、動画は、教材開発や研修会、啓発活動を行う「医療×『やさしい日本語』研究会」ホームページから視聴できる。

>>動画「医療で用いる『やさしい日本語』」

>>医療×『やさしい日本語』研究会

P3 1 「医療で用いる『やさしい日本語』」動画教材より - 外国人診療に役立つ<br>『やさしい日本語』
医療者向け、外国人診療に役立つ『やさしい日本語』教材より、上画像は「総合案内編」より、下:「病棟編」より

 医療現場では、受付や会計、採血・採尿といった検査の場や、病棟での案内の際などに医療者が使うことばには典型的なものも多い。日本で生活する外国人が医療機関を受診する際に直面するのがこうした「ことばの壁」。外国人診療の場では医療通訳者はまだ不足しているいっぽう、日本に暮らす外国人の8割は、日常会話なら日本語がわかるとされることから、『やさしい日本語』に置き換える有効性が見込めるとしている。

 そこで、病院受診の場でよく使われるフレーズに対応した『やさしい日本語』の動画教材を、3大学の医師(事業代表者:武田裕子・順天堂大学大学院教授、岩田一成・聖心女子大学教授、石川ひろの・帝京大学大学院教授)のそれぞれの知見を活かして制作。各種医療機関が研修などでも広く活用できるようにオンライン上に無料で公開している。

◆動画教材「医療で用いる『やさしい日本語』」”3つのポイント”
1.『 やさしい日本語』の基礎知識や言い換えのコツを紹介
2.外国人診療の場で医療者が使えるフレーズを事例別に紹介
 (1)受付編(総合案内)、(2)医療相談編、(3)検査部編、(4)放射線部編、(5)病棟編、(6)会計編、(7)外来編(受付・医師の診察・処方薬の説明)から構成され、医師、看護師だけでなく、臨床検査技師、診療放射線技師、薬剤師、医療ソーシャルワーカーや医療事務職員がそれぞれ使える表現を収録
3.外国人が考える「やさしい医療」とは? 当事者インタビュー動画も同時公開

〈2020. 10. 05. by Bosai Plus

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